書評/映画評

樺沢が最も影響を受けたビジネス書とは?

樺沢さんが、最も影響を受けたビジネス書は何ですか?

 

時々、聞かれる質問です。

 

「最も影響を受けた本」。
精神医学、心理学、脳科学のジャンルでいえば、
いくつもあります。

 

しかし、ビジネス書というしばりで言うなら、
何になるでしょう?

 

実は、私は「精神科医」なので、
今のような「作家」業をはじめる前の「勤務医」の時代は
精神医学、心理学、脳科学に関しては、
膨大な読書をしていましたが、
ビジネス書は、それほど読んでいません

 

その中でも、印象に残るビジネス書は、

『人生は手帳で変わる
─第4世代手帳フランクリン・プランナーを使いこなす』
(フランクリンコヴィージャパン著、キングベアー出版) 2002年
です。

 

自分の時間管理をする上で重要な「スケジュール帳」、
使いやすい「手帳」は何かないのかな?

 

ということで、いくつかの手帳を試行錯誤しているときに、
この本と出会いました。2002年のことです。

 

自分にとってのベストの時間管理を実践したいと思い、
毎年違う手帳を買ってみては、
「これはベストじゃない」と感じ、
プライベートと仕事で二つの手帳を使ってみたりもしましたが
しっくりきません。

 

そんな時に出会ったのが、この本です。

 

そこには、仕事もプライベートも一緒にして優先度を決めなさい
ということが書いてありました。

 

「仕事は仕事」「プライベートはプライベート」と
仕事とプライベートを別々に考えいていた当時の私には、
目からウロコでした。

 

仕事もプライベートも一緒にして優先度を決めることで、
「仕事のためにプライベートを犠牲にすることがなくなる」
という発想。

 

これは凄いなあと思い、
フランクリン・プランナーを使い始めたところ、
非常に使いやすい。

 

この本を買ったのが2002年ですから、
それから現在まで16年間、
今もフランクリン・プランナーを使っています。

 

この本と出会い、フランクリン・プランナーを使うようになってから、
「仕事のためにプライベートを犠牲にする」ことは、
皆無になりました。

 

仕事でもプライベートでもベストを尽くすという、
今のライフスタイルの根幹を作った本。
樺沢の人生を変えた一冊といっていいでしょう。

 

この本の発行元
「フランクリンコヴィージャパン著、キングベアー出版」
を見ればピンと来た人もいるでしょう。

 

そうです、スティーブン・R・コヴィー博士の
『7つの習慣』(キングベアー出版)の
「時間術」を手帳に落とし込んだのが、
フランクリン・プランナーです。

 

仕事を「重要度」と「緊急度」の2つの基準で、
4つのカテゴリーに分類して、「仕事の優先度」を明確にする。

 

ということは、今や、世界中のビジネスマンが実践している
タスク管理の基本でありますが、
『7つの習慣』という本で、それが初めて提唱されたのです。

 

2002年、当時、書店で「手帳術」「時間術」の本を
探しましたが、ほとんど存在しませんでした。

 

まだまだ、「仕事術」というのが「未開」の時代。

 

『7つの習慣』と「フランクリン・プランナー」は、
そういう意味で、元祖「仕事術」、元祖「手帳術」と言えます。

 

『人生は手帳で変わる』を読んだ直後、
すぐに『7つの習慣』を読みました。

 

そのときの読後感は、「スゲー!」という驚き半分。
残りの半分はすぐには理解できない・・・、
「ちょっと難しいな」という印象です。

 

しかし、今読むと、それほど難しくなく、
スーーッと理解できます。

 

それは、『7つの習慣』の内容を、
今は、「自分の習慣」にできているからです。

 

普通のサラリーマンやビジネスマンの方で、
『7つの習慣』的な生き方を、
最初からしている人は、ほとんどいないと思います。

 

16年前の私もそうでした。
ですから、目指すゴールがあまりにも高すぎて、
内容をリアルなものとして、十分に理解できなかったのです。

 

『7つの習慣』を読みながら
「TO DOリスト」(やるべきリスト)を書いていくと、
おそらく30個以上のリストができるでしょう。

 

今読み直すと、
「こんなの当たり前だよね」
「ほとんどやっているよね」という感じで
スーーッと読めるわけです。

 

『7つの習慣』のエッセンスを
一言で言うならば「人格主義」です。

 

ビジネスや仕事に関して、
私たちは多くの悩みやストレスを抱えています。

 

仕事でうまくいかないことを、
それを会社のせいにしたり、上司や部下のせいにしがちです。
環境や他人が悪いから、と多くの人は考えがちです。

 

『7つの習慣』では、環境や他人を変えるのではなく、
「自分が変わることで、周囲を変えていく!」
つまり、自分の人格、人間性を磨いていこう!

 

自分から相手をよく理解することで、相手から理解され、
他人に影響力を発揮できるようになり、
多くの人が自分に協力してくれるようになる。

 

結果として、WIN-WINの相互に高め合う関係性が出来て、
仕事も上手くいくし、家族やプライベートもうまくいくのです。

 

これが、『7つの習慣』の”人格主義”です。
当時としては、非常に画期的な考え方だったと思います。

 

また現代においても、
自分がうまくいかない原因を、
会社や他人のせいにする人は山ほどいるわけで、
現代社会において、
とても必要とされる考え方だと思います。

 

私も、当時は「自己中心」で、
「自分のこと」しか考えられなかった。

 

眼前の仕事を処理するので一杯一杯で、
「社会のため」とか「人のため」という感覚は
非常に乏しかったと思います。

 

今は、そうした「社会貢献」的な視点も、
ようやく少しずつ持てるようになってきました。

 

自分を高めることで、問題解決をしていく。

 

会社や他人は変えられないので、それを変えようとするのは、
ものすごいストレスです。

 

しかし、自分を変えることは、それよりは何倍も簡単で、
自分の努力次第なので、ストレスフリーで、
むしろ自己実現を感じながら、楽しく行うことができるのです。

 

なんという、素晴らしい考え方でしょう。

 

「変えられない」ものには抗わず、
自分のできることを一つずつこなしていく。

 

これは実は、心理カウンセリングの考え方と、
全く同じです。

 

私のYouTubeでも、「まず自分が変わろう!」という
話をよくしますが、それは間違いなく『7つの習慣』の影響です。

 

『7つの習慣』から、私は多くの影響を受けていますが、
特に影響が大きいのは、
第3の習慣「重要事項を優先する」でしょう。

 

自分のミッションと目的をきちんと定めて、
その判断基準をもとに、重要事項を優先した判断をしよう。

 

重要事項の低いもののために、
重要事項の高い事柄は、決して犠牲にしない、
ということです。

 

これをきちんと行っていれば、
日曜日に「子供の運動会」の予定が入っているのに、
「どうしても休日出勤してくれ」
という上司の無茶な要求を受け入れることは、
皆無となります。

 

ただ、断ればいいだけです。
迷いなく。

 

「重要事項を優先する」を実行できていれば、
無理がなくなる。

 

「うつ病」になることもないでしょう。

 

ほとんどのサラリーマン、ビジネスマンは、
真の重要事項を優先できない。

 

あるいは、何が重要なのか混乱していて
判断不能に陥っています。

 

私は、この『7つの習慣』を読み、感動し
それ以来、冷徹なまでに「重要事項を優先する」
を守っています。

 

重要事項が高い予定は、絶対にズラさない。

 

例えば、「午前中の執筆時間」は、とにかく死守するので、
執筆期間中は、「午前と昼の予定は全て断る」ということを
今でもやっています。

 

私にとっての最優先事項は、
「いい本を書く」ということなので・・・。

 

「重要事項を優先する」ことが習慣化すると、
仕事と遊びのメリハリがついて、
仕事をするときは、仕事にものすごく集中できるようになります。

 

遊び、趣味、交流の時間も大切にするようになるので、
プライベートがものすごく充実します。

 

時間の質が、圧倒的にアップするのです。

 

このように、樺沢の仕事術の原点、基礎になっている本が、
この『7つの習慣』といえるのです。

 

ですから、
「樺沢さんが、最も影響を受けたビジネス書は何ですか?」
という質問に対する答えは、『7つの習慣』ということになります。

 

『完訳 7つの習慣─人格主義の回復』
(スティーブン・R.コヴィー 著、キングベアー出版)

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追伸

ということで、『7つの習慣』は非常に良い本でありますが、
なんと600ページもある、チョー分厚い「大著」です。

 

よっぽどの読書家でなければ、読み通すの困難。
買っては見たけども、最後まで読めなかった、
という人は相当、多いと思います。

 

丁度、『7つの習慣』の内容が無料動画(eラーニング)で学べる
キャンペーンが開催されていますので、
600ページの本を読むのはたいへん、
といいう人にはお勧めです。

 

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