書評/映画評

イングリッシュ・ドクターのTOEIC®︎ L&Rテスト最強の根本対策

これからは、AI(人工知能)の時代だ!
高性能の自動翻訳機、同時通訳機が出るので、
英語や外国語を勉強する必要などない!
という人もいるでしょう。

しかし、私は逆の見解を持っています。

今以上に、日本に大量の外国人が来る時代が確実にくる。
そのとき、英語が喋れる人と自動翻訳に頼っている人とでは、
どちらが上手にコミュニケーションできますか?
という話です。

インターネットに限らず、
人間の動きも国際化、グローバル化し、
「英語」が世界公用語として不可欠になっていく時代。

自動翻訳機が出たとしても、
「英語が話せる」というのは、かなりのアドバンテージのはずです。

というか、「英語が話せない」というのは、世界的にみて、
中国人もインド人も英語が話せる中、
日本人だけ英語が話せないとしたら、
それはものすご~く不利なことです。

日本は少子高齢化で、市場も縮小していく。
日本人だけを相手に商売していては、未来はない。
しかし、世界を相手に商売をすれば、
無限の可能性が開けていきます。

ということで、これからの時代、
「英語が話せる」というのは、成功の必須条件、
と私は考えます。

そんな英語力の指標として重視されるのが、
「TOEIC」です。

TOEICで高得点をとっていると、給与も上がり、転職にも有利。
留学や海外赴任の道も開けやすい、といいことづくめ。

私の友人、知人でも、 TOEIC800点をを目指して
勉強している人はたくさんいますが、
800点というのは、なかなか難しいようです。

そんな人に役立つ1冊が、
『イングリッシュ・ドクターのTOEIC®︎L&Rテスト最強の根本対策』
(西澤ロイ著、実務教育出版)
https://amzn.to/2zenKpR
です。

本日発売したばかりですが、早速、読んでみました。

最初、タイトルに「根本対策」と書かれており、
「随分、強気なタイトルだけど本当か?」と思って読み始めましたが、
本当に「根本対策」が書かれていました。

第1章の「本物の英語力」を身につけるための心構え
に、英語学習の柱となる重要な指針が書かれていますが、
英語を勉強する人は、この部分だけでも、
しっかりと読んでおきたいですね。

なぜならば、世の中、
間違った英語法を勧めている人がたくさんいるから。

人によっても合う、合わないというのもあるでしょうが、
本書に書かれている
「絶対にやってはいけない学習方法〈リスニング編〉」での
「聞き流すだけで英語上達」
「スクリプトのない音声を聞く」
「次々と新たな音声を聞く」のは、全て間違い!
という著者の意見に、私は完全に同意します。

私も、アメリカ留学の前に、様々な英語教材を試し、
膨大な試行錯誤の結果、効果的な勉強法に到達しました。

本書で紹介されている勉強法は、
私が最終的に到達した勉強法とほとんど変わらないものです。

これから英語を勉強する人は、
まず「正しい勉強法」を学んだ方がいい。

そうでないと、
膨大な時間を無駄にすることになります。

この第1章の正しい英語勉強法のくだりは、
たったの20ページほどのものですから、
10分ほどでサクッと読めます。

これを読むか読まないかによって、
何百時間もの時間効率が変わってくるでしょう。

あと本書では、
「TOEIC対策はするな」とか「正解を追い求めるな」とか、
既存の「TOEIC対策本」を読んでいる人には、
ギョッとする表現も出てきます。

しかし、読んでみると、実に納得。

TOEIC受験というのは、
英語が上達して、自分のキャリアで役立てる、
という大きな目標の8合目にすぎない。

テクニックだけで、TOEICで高得点をとっても、
実際の英語力がついていないのでは意味がない。

小手先ではない、テクニックでもない、
実際の英語力、本物の英語力がつく
正攻法の英語勉強法が紹介されています。

その点において「最強の根本対策」というタイトルに
嘘はありません。

本書の後半は、実際のヒアリングの問題と、
その解説が書かれていますが、
ヒアリングの音声が全て「QRコード」になっているので、
スマホがあれば、ヒアリング問題の音声を聞くことができます。
これは、非常に便利な構成だと思います。

ということで、
要領よくTOEICの得点だけを伸ばしたい人には、
本書は向いていないかもしれません。

小手先ではない、真の英語力を身につけたい、
という人にはお勧めの1冊です。

『イングリッシュ・ドクターのTOEIC®︎L&Rテスト最強の根本対策』
(西澤ロイ著、実務教育出版)
https://amzn.to/2zenKpR