書評/映画評

カメラを止めるな ~プロフェッショナル根性に号泣

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9月6日、
『カメラを止めるな』の2回目を鑑賞してきました。

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この日の「TOHOシネマズ日比谷」での
『カメラを止めるな』の上映会は、非常に特別な上映でした。

それは、『カメラを止めるな』
100万人動員記念上映会&舞台挨拶の会
だったからです。

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『カメラを止めるな』は、
予算300万円で作られたインディーズ作品。

最初は2館の上映からはじまり、
今や上映館数は269館を超え、
観客動員数120万人、興行収入は16億円を超えました。

それを記念した舞台挨拶の会。

チケットは、売り出し30分で全て売り切れとなり、
プラチナチケットになりました。

幸運にもそのチケットを入手した私は、
記念すべき上映会に参加することができました!!

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『カメラを止めるな』という映画は、
5回見た! 10回見た!
というコアなファンがたくさんいて、
そうした人たちと、盛り上がりを共有できたことは、
本当によかった。

まず、『カメラを止めるな』の2回目を見た感想ですが、
この映画、やっぱりおもしろい!

そして、細かいところが、実に精緻に作られている
ということを確認。

正直言えば、2回目の方がおもしろかった!!

ストーリーが凝っているので、
1回目はストーリーを追うだけで精一杯。

2回目は、人間のドラマをしっかりと楽しむことがてきました。

>>ネタバレ注意<<
>>以下、『カメラを止めるな』のストーリーについて書かれています<<
>>ネタバレしたくない方は、読まないでください<<

 

 

 

 

 

 

 

 

『カメラを止めるな』は、
前半はノーカットの「ゾンビ映画」ですが、
後半はその舞台裏を描いたコメディになっています。

コメディパートで大笑いしながら、
涙が止まらない。

主人公の売れない二流監督、日暮隆之にものすごく
共感したからです。

『カメラを止めるな』のおもしろさには、いろいろとあります。

映画内で映画を撮る、重層的な映画構造と凝ったストーリー。
ノーカットの映像パート。
テレビ、映画業界のあるあるの連続。
印象に残る個性的なキャラクター。

しかし、私が最も共感するのは、
「売れない二流監督が人生をかけた挑戦」をする。
生放送ノーカットのゾンビ作品を撮りきることに、
人生の大逆転をかける話、という部分です。

主人公の日暮は、
プロデューサーやキャストと妥協することで
業界で生き残ってきたタイプ。

そんな彼に、
ノーカットのゾンビ作品を撮るというチャンスが。

最初はいつものように、妥協しながら進めるものの、
「作品」に全ての情熱を注ぎ込み、没入していく。

クレーンが壊れて、ラストシーンのカットがとれなくなった。
そのままエンディングしようというプロデューサーに、
このラストは絶対に必要と、目の色が変わります。

これぞ、プロフェッショナル根性!!

すべてのプロフェッショナルは、
さまざまな限界、制限の中で「妥協」をよぎなくされ、
「本当に作りたい作品」「本当にしたい仕事」が
できないというジレンマに苦しんでいます。

私もその一人です。

「自分の書きたい作品」と
「出版社が希望する作品」「読者が読みたい作品」が、
一致することはありえないのです。

出版社や読者のニーズを加味しながら、
その条件、制限の中で
いろいろと闘いながら、
「自分の書きたい」「自分が表現したい」を実現していく。
それが作家という職業です。

だから、この日暮監督のジレンマというのが、
非常によくわかるのです。

どちらが100%ということもない。

「仕事の制限」をむしろ武器にして、
自分の可能性を広げ、「自分のやりたい」を実現して
納得のいく作品を作りあげる、納得のいく仕事をする。

それが、「プロフェッショナル」です。

『カメラを止めるな』には、
映画内の映画という多重構造があります。

最大4つのカメラが使われ、4つの視点。
4つの世界の入れ子構造になっています。

「映画内世界」は、
そのまま「現実」の撮影現場とリンクします。

「ワンカット・オブ・ザ・デッド」を撮影する日暮監督と、
『カメラを止めるな』の実際の監督、上田慎一郎監督はリンクし、
映画で描かれる日暮監督の状況は、上田監督の状況にかぶっていく。
そして、俳優たちの状況もそうです。

この作品を成功させて、有名監督、有名俳優になっていくぞ!!
という映画内のサクセスストーリー(現実)が、
現実とリンクして、『カメラを止めるな』の拡散によって、
その「夢」の実現を追体験するのです。

『カメラを止めるな』が大ヒットしている理由の一つは、
上田監督、そしてその他のスタッフは俳優陣の
妥協をゆるさない「プロフェッショナル」根性があってのもの。

それが、映画の登場人物を通して、
見事に描き出されているものだから、
見るほどに泣けてくるのです。

『カメラを止めるな』は、
インディーズ作品として異例の大ヒットを記録しました。

おそらく、これからもまだまだ興行収入は増え、
世界の映画祭でも注目され、
日本映画史に残る作品となるでしょう。

しかし、いい映画を作っても、
必ずしもヒットするとは限りません。

でも、本作はなぜヒットしたのでしょう。

私は、気付きました。

映画終了後の舞台挨拶。
壇上にのぼった約20名ものスタッフ、キャストが全員、
一言ずつ発言するという異例の舞台挨拶。

心に響く感動的な挨拶でありましたが、
それをスマホで撮影する熱狂的なファン。

劇場のほとんどがスマホで埋め尽くされました。
パチパチパチという、シャッター音が止まらない。

この約500人のファンの多くは、
その写真をツイッター、インスタ、Facebook、LINE
などで拡散する。

そのリーチ数は、数十万、いや100万を超えるでしょう。

『カメラを止めるな』が大ヒットした理由は、

「作品のおもしろさ」×「応援する観客」

だと思います。

 

作品がおもしろい!
作品が素晴らしい!

 

これは必須ですが、
『カメラを止めるな』は応援したくなる作品なのです。

実際に私も応援しているし、
『カメラを止めるな』のファンは、
自分の友人たちに「おもしろいから見たほうがいいよ!」
と何度も何度もその魅力を語っているはずです。

さて、発売33日で10万部を超えた『アウトプット大全』。

最近、『アウトプット大全』がベストセラーになった理由
を自分なり分析しているのですが、
『カメラを止めるな』の舞台挨拶を見て革新したのです。

「作品のおもしろさ」×「応援する読者」

ものすごい数の読者の方が、
『アウトプット大全』の感想を書いてくださっている!!

私と直接面識のないブロガーや書評家の方も、
勝手にブログで『アウトプット大全』をとりあげてくれている!!

樺沢出版史上、最大の応援をいただいているのが
『アウトプット大全』という作品です。

今やインターネットの時代。
「口コミ」が全て!!
と言われても、爆発的な口コミというのは、そうそう起きない。

『カメラを止めるな』と『アウトプット大全』では、
すごい口コミが発生している。

その理由は?

私は、「作り手の熱量」だと思います。

作り手の「情熱」「熱い想い」。
そうして熱量が、観客、読者に必然的に「伝導」する。

そして、伝わると「伝道」者になってしまうのです。

あきられめず、「情熱」を持ち続け、
骨子にチャレンジし続ける。

それが、
「大ブレイク」「大ヒット」「大ベストセラー」
につながるのだ、と。

それは、単なる「夢物語」ではなく、
映画に描かれた世界だけではなく、
間違いなく「現実」の世界で実現していく。

カメラを止めるな。

あなたも、現実世界のカメラを止めなければ、
きっと実現するはずである。

 

 

 

 

 

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