書評/映画評

英語はカタカナから学びなさい ~ moonは「月」ではなかった!?

英語はカタカナから学びなさい

英単語は、記憶しづらく忘れやすい。
その理由が、わかりますか?

それは、英単語は「意味記憶」だからです。

記憶には、いくつかの分類がありますが、
「意味記憶」と「エピソード記憶」という分類があります。

「意味記憶」は情報、知識に関する記憶。
「エピソード記憶」は、出来事、経験、体験、思い出に関する記憶です。

「意味記憶」は、覚えづらく忘れやすい、
「エピソード記憶」は、覚えやすく忘れづらい
という特徴があります。

英単語、九九、公式の暗記というのは、
いずれも「意味記憶」になります。

英単語や公式を暗記するのがたいへんなことは、
あんなたも経験的に、おわかりだと思います。

シルバーウイークに家族でディズニーランドに行った。
この思い出は、「エピソード記憶」となります。

暗記も復習もなしで、
おそらく、来年のシルバーウイークに
「去年のシルバーウイークは、みんなでディズニーランドに行ったね」
と思い出すはずです。

「意味記憶」を「エピソード記憶」に置き換えると、
記憶が楽になり、長期に記憶することができます。

例えば、勉強を人に教えると、記憶に残りやすくなりますが、
人に教えるというのは、「現実の体験」となりますから、
「いつ、どこで、誰に、何を教えたか」というストーリーが
出来上がる。

「意味記憶」が「エピソード記憶」に置き換わるのです!

しかし、英単語というのは、
「エピソード記憶」に置き換えるのは、
なかなか難しいのです。

「moon」「月」という組み合わせ。
もともと何の関連性もない記号の組合せですから。

TOEICで満点をとった西澤ロイさんの新刊
「英語はカタカナから学びなさい 読んでおもしろい勉強法」
を読んで、ハッとしました。

「moon」について、おもしろいてことが書かれています。

私たちは、
「moon」は「月」、「sun」は「太陽」だと思っていますが、
実はそうではない、というのです。

えっ、そんなことってあるの?

How many moons Saturn have?

これを訳すと
「土星にはいくつ”衛星”がありますか?」
になります。

もともと、「moon」は「衛星」、
「sun」は「恒星」という意味なのです。

「the moon」が「地球の衛星」、すなわち「月」
「the sun」が「地球が周っている恒星」、すなわち「太陽」
という意味になるのです。

学生の時には、
「moon」や「sun」には必ず「the」をつけなさい
と習いましたが、その理由まで教えてもらった記憶はありません。

「moon」に関する、こんな記事が
「英語はカタカナから学びなさい」には
書かれているのですが、

この記事を読むと
「moon」は「衛星」、「the moon」は「月」
という単語の意味が脳裏に焼き付くのです。

「英語はカタカナから学びなさい」は、
見開き2ページで、約90個の英単語の「雑学」が
紹介されています。

さきぼとの「moon」のように、
読んでいると「なるほど」と思うものばかり。
読み物として、気楽に、
そして非常におもしろく読める英語本です。

でも、この本を読んで私が思ったのは、

「意味記憶」である英単語を、
見事に「ストーリー化」して、
記憶しやすく、忘れにくい「エピソード記憶」に置き換えている!

ということです。

この本を読めば、
「英単語」の意味が、努力しなくても、しっかりと記憶に定着する
と思いました。

また、この英単語雑学を通して、
「英語」の考え方や、あるいは英語圏の人たちちの発想法。
英語のバックボーンがものすごく深まりますまで、
一石二鳥です。

ここで紹介されている単語は、
強烈に記憶に残りますから、
英単語の丸暗記に疲れた「高校生」「受験生」にもお勧めです。

「英語はカタカナから学びなさい 読んでおもしろい勉強法」(西澤ロイ著、三笠書房)

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