書評/映画評

毎日のカラダが楽になる 最高の疲労回復法 〜「一晩寝ても疲れがとれない」人は要注意です

「一晩寝ても疲れがとれない」という人は要注意です。

 

「隠れ疲労」が蓄積している可能性があり、
「隠れ疲労」が一定の水準を越えると、様々な病気を誘発します。

 

そんな「隠れ疲労」を解消する「疲労回復法」について書かれたのが、

 

杉岡充爾先生の
『毎日のカラダが楽になる 最高の疲労回復法』(大和書房)
です。

 

拙著『絶対にミスをしない人の脳の習慣』(SBクリエイティブ)
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では、
「未病」という考え方について詳しくお伝えしましたが、
本書も「未病」である、「隠れ疲労」の段階で、
きちんと疲労回復しておけば、
様々な病気を予防できますよ、という趣旨で書かれています。

 

つまり、病気にかかる前の予防の本。

 

多くの人に「隠れ疲労」についての情報を知って
病気の予防に役立てて欲しいです。

 

結論から言いますと、
「隠れ疲労」の原因は、「ホルモンタンク」の枯渇です。

 

「ホルモンタンク」とは、「副腎」。
そこから分泌されるホルモンは、抗ストレスホルモンの「コルチゾール」です。

 

不規則な生活やストレスの多い生活をすると、
抗ストレスホルモンの「コルチゾール」がドンドン分泌されて、
枯渇してしまう。

 

そうすると、疲労回復できなくなるのです。

 

これを「副腎疲労」と言いますが、
本書では「副腎疲労」という言葉を使うと難しくなるので、
「ホルモンタンクの枯渇」という表現を使い、
一般読者向けに、
非常にわかりやすく解説しています。

 

この「副腎疲労」ですが、見逃すと怖いです。

 

私の友人のMさん。
「疲れやすい」「坂道を上るとすぐに息が切れる」
ということを言っていましたが、
検査を受けると「副腎疲労」だったのです。

 

「疲れやすい」を自覚する人の中に、
「副腎疲労」は、相当高い確率で存在すると思います。

 

そして、「副腎疲労」もごく初期であれば、すぐに治りますが、
進行すると、そう簡単には治らなくなります。

 

「疲れやすさ」「易疲労感」「倦怠感」が進行して、
仕事にも支障をきたします。

 

「うつ病」にも近い状態となりますし、
「うつ病」を併発する場合もあります。

 

とにかく、「疲れやすい」と自覚する人は、
本書を読んで「副腎疲労」について勉強して欲しいと思います。

 

ちなみに本書で紹介されている健康法は、
必ずしも「隠れ疲労」「副腎疲労」に特化したものではありません。

 

そこまでいかないように、
「小さな疲労」を取り除く方法が多数紹介されています。

 

さて、本書を読んで私が学んだ新事実。

それは、あまりにもバリバリ働きすぎるのは、
「ホルモンタンクの枯渇」を招く、ということ。

#「朝からシャキッ!」は、健康によくない
#50分以上集中すると、ホルモンタンクの使いすぎ

だそうです。

 

日本人は、「バリバリ働く」ことが美徳と勘違いしている人が多いですが、
我武者羅に「バリバリ働く」のではなく、
休息をとりながら、疲れを蓄めずに働くことが、
結局、長く、効率的に働くために重要なのです。

 

あるいは、疲れている時は、
スタミナをつけるために「焼き肉」
を食べる人も多いでしょうが、
疲れているときは「牛肉」よりも、
「ラム肉」「鶏もも肉」の方がベター。

 

エナジードリンクは、エネルギー補給ではなく、
残っている「ホルモンタンク」を絞り出す効果なので、
疲れている人には逆効果。

 

お茶は、抗酸化作用があり健康に良いが、
利尿作用も強いので、あわせて「水」を飲むといい。

 

といった、「疲労回復」の常識を覆す
豆知識も多数盛り込まれています。

 

ということで「疲れやすい人」「疲れがとれない人」は、
この本を今すぐ読んで、
「その疲れ」をすぐに回復して欲しいと思います。

 

「副腎疲労」が悪化して、手遅れになる前に。

 

『毎日のカラダが楽になる 最高の疲労回復法』
(杉岡充爾著、大和書房)
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