書評/映画評

超AI時代の生存戦略 〜 AIの時代に何が起きる?

本を読む場合、何となく読んでも、記憶には残らない。

予想、予測して読む。
そうすると、アウトプットしなくても、
圧倒的に記憶に残る。

というか、本をよむ前に、
予想、予測するというのは、
それが既にアウトプットになっているのです。

本の内容から、どんな内容が書かれているのだろうか?

「自分ならこう考える」ということをいくつか準備して用意すると、
「やっぱりそうだよね」、
あいるは「えっ、そんなことってあるんだ」
のどちらかになる。

「予想の追認」「全く新しい情報との遭遇」である。

いずれにせよ、その瞬間に、
感情が動くので記憶に残りやすくなる。

何となく読んでいくと、ただ「へーー」という感じ。
感情が動かないので、記憶には残らないのです。

さて、「人工知能」(AI)の時代が、目前に迫っています。
というか、すでにスタートしている。

「産業革命」と同じ、いやそれを上回る技術革新、
そして私たちのライフスタイル、ワークスタイルの劇的な変化が
起きることは間違いない。

「AIの時代」については、私も強い関心を持っており、
先の「ウェブ心理塾 セミナー祭り」の演題、
「100歳時代を生き抜く7つの準備」でも、
「AIの時代」と生活、仕事の変化について、
詳しく話した。

結論からいえば、(私の予想ではあるが)
「AIの時代」にうまく乗れる人は「大成功」し「富裕層」に
入ることができるが、乗れない人は「貧困層」に入ることが
決定してしまう、ということ。

そこには、
「無限の可能性」と「無限の危険性」が広がっている。

「AIの時代」は、ユートピアか、デストピアという論争があるが、
結論は出でいる。

ある人にとってはユートピアとなり、
ある人にとってはデストピアになるだろう。

さて、自分の「AIの時代」への予想はいろいろあるわけだが、
他の人はどう考えているんだろう。

実際に自分の予想が当たるのか。
それとも全く違った可能性があるのか。
そんなことを考えながら、

『超AI時代の生存戦略 ── シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト』
を読んでみた。

著者の科学者・落合陽一氏が、出演した「情熱大陸」を
先日、見たばっかりなので、非常にタイムリーだった。

やはり、予想したように、そこには
「予想の追認」か「全く新しい情報との遭遇」の2つが存在してる。

それぞれについて、箇条書きで列記していこう。

■「AIの時代」、やっぱりそうなるよね。

#仕事と遊びの境界があいまいになる
#「趣味」こそが、AIとの差別化ポイント
 仕事になる趣味を「3つ」持て
#時代の速度より遅い進捗は無意味、スピーディーな自己成長が必須
 「無駄な時間を削る」ことが重要
#時間だけが唯一のリソースとなる
#非合理的な時間が大切 合理的ではAIに勝てないから
#機械への命令法を使いこなす
#自分から発信する
#コミュニティは30人が限界
#これからは一人ひとりが発信系を持つ
#ジェネラリストはダメ。これからは、スペシャリストの時代
#全員が違う方向に向かってやっていく
#身体性、身体を使うことが重要 AIは身体を使えない
#親近度の低い友達は不要
#自分への投資が重要 財(不動産)への投資は不確定

■「AIの時代」、こんな可能性もあるのか。

#世界を制するプラットフォームを持たない日本は、非常に厳しい
#データ量ではなく「特徴量」が重要
 「おぼろげな想像力」が人間の強み
#自分らしさを表現するための外見、ファッションの重要性
#「義務としての子育て」から「義務としての子育て」へ

ということで、
私にとって、この本には「意外な発見」
「目が覚めるような気付き」はほとんどなかった。
それは、別に悪いことではない。

「AIの時代」は、「無限の可能性」「無限の多様性」を
持っているわけではない。
大河が流れるように、
強烈な流れと方向性を持って既に突き進んでいる。

個人としてその流れを変えることは不可能。
ただ、その激流をサーファーのように乗りこなすことは、
全く可能である。

これから本格到来する「AIの時代」。
今からどんな準備ができるのか?

やるべきことはたくさんある。

それができた人は、「富裕層」に、
できない人は「貧困層」に入るだろう。

あなたは、どちらに入りたい?

とりあえず、未来予測の本は、
これからの時代を生き抜くために、「常識」として、
定期的に読んでいく必要があるだろう。

「AIの時代」のイメージが全くできていない人は危険である。
本書を読んで、「AIの時代」のイメージを持っておくことは、
極めて重要な「将来への準備」になるだろう。

『超AI時代の生存戦略
── シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト』
(落合陽一著、大和書房)
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