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「物」を売る時代は終わった

「私たちは靴や洋服を売っているのではない。体験を売っているのだ」

シアトル発祥、全米最大の高級デパート、
ノルドストローム副社長とランチをしながら、
90分もの間、ノルドストロームの経営の秘密を聞きました。

米国業界トップ企業の元副社長の言葉。
エキサイティングです。
ものすごく刺激を受けました。

その中でも、最も記憶に残ったのは、
「私たちは靴や洋服を売っているのではない。体験を売っているのだ」
という言葉です。

今回のアメリカ視察で、たくさんの成功者と会い、
膨大なインタビューやセミナーで話を聞いていますが、
だいたい、みなさん同じことを言います。

重要なことは、全く別な人から、
繰り返し語られるのです。
 
「ヨシダソース」の吉田潤喜会長は言いました。
「私たちはストーリーを売っている」

ポートランドで「KIRIKO」という古着ブランドを立ち上げたデザイナー、
田中KATSUさんは言いました。
「私たちは服を売っているのではない、ライフスタイルを売っているのです」

「体験」「ストーリー」「ライフスタイル」。

言葉こそ、若干の違いはありますが、
本質は同じことを語っています。

「物」ではなく、「感動」や「共感」を売っている、
ということです。

アメリカでは、9・11、そしてリーマンショックを境に、
「物質」の時代から「心」の時代へと突入しています。

日本でも、東日本大震災以後、
「物質」の時代から「心」の時代へと突入しています。
 
「物」を売る時代。
「物」を手に入れ、物質的な豊かさが、そのまま「幸せ」につながる、
「物質」の時代は、アメリカでも日本でも、
すでに終わりを迎えているのです。
 
これからは、
人とつながり、「感動」や「共感」を得ることで「幸せ」になる時代。
「心」の時代へと突入しています。

単に「物」だけを売り続けている人は、
間違いなく行き詰まります。

ビジネスを通して、「感動」や「共感」、
感情を揺さぶることができる企業や人が求められる時代になっているのです。

あなたは、まだ「物」を売っていますか? 
それとも、「感動」や「共感」を売っていますか?