精神科医の悩み相談室

メンタル疾患は1日でも早く治すべき!  〜精神科医の悩み相談室

【質問】

社交不安障害(SAD)はお薬飲んで治すのがいいですか?
それとも自然治療がいいですか?
(21歳、女性)

 

【回答】

「薬を飲まずに治したい」という患者さんは、多いです。

しかし、重要なのは
「薬を飲まずに治す」ことよりも、
「一刻も早く病気を治す」ことなのです。

昨日の
「樺チャンネル」ライブ配信(12月5日放送)

でも話しましたが、
メンタル疾患には「症状固定」というのがあって、
非常に良くない症状を1年以上放置すると、
その「良くない状態」が「普通の状態」となり、
症状が固定してしまう。

つまり、病気を1年以上放置すると治らない、
あるいは非常に治りづらい状態に陥る。
という考え方です。

「うつ病」などは、そうした傾向が非常に強い、
だから、病気になったら、一刻も早く病院を受診して、
1日でも早く「寛解」(症状がなくなる)状態に持っていくべきです。

例えば、
「うつ病」においても、薬物治療せずに放置しても、
一定の割合の人は自然に寛解する人もいるのも事実です。

しかし、仮に、1年放置して、自然寛解しなかったとしたら・・・。
極めて治りづらい状態に陥ります。

治らなくなってしまう。
とするならば、あまりにもリスクが大きいです。

不安障害においても、ほぼ同じことが言えます。

社交不安障害、パニック障害、強迫性障害などは、
いずれもSSRIという薬が奏効するケースが多いです。

つまり、
「きちんと薬物療法をすれば治る疾患」と言えます。

なので、
自然治癒を期待して放置して「治りづらい状態」を
作るよりは、
一刻も早く治すために、薬物療法を行ったほうが圧倒的に有利である
と考えられます。

 

 

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