書評/映画評

『何を言っても嫌われない人が使っている「超一流の言い訳」』

なかなか攻めているタイトルである。

「この本、絶対に読みたい!」という人が、
どれだけいるのだろう。

と心配になります。

正直、最初、
私は、あまり興味がわきませんでした。

しかし、本を開くと、「なるほど」ということが、
たくさん出てきます。

#「言い訳」のコツは、いかに聞き手を喜ばすか
#「言い訳」がうまい人は、ハートとファクトを区別できる
#「説得」はその場しのぎの言い訳、「納得」が「超一流の言い訳」
# 相手を幸せにした、丹波哲郎氏の「一流の言い訳」
# 本当に自分がやりたいことのために「言い訳」を使う

など、ハッとする項目がいくつかありました。

結局のところ、
この本は「言葉の選択」についての本です。

著者の前作が『言葉の選択』についての本ですが、
失敗したとは、困った時、ピンチに陥った時のための
「言葉の選択」が、本書で言わんとすること。

それって、ほとんどの人にとって
必要なコミュニケーション・スキルだと思います。

そして、困った時、ピンチに陥った時は、
頭が真っ白になるので、普段から準備していないと、
変なことを言ってしまい、余計、火に油を注いでしまいます。

「言い訳」が必要なシュチエーションで、
どんな言葉を使うかによって、
「ピンチ」が「壊滅的状況」になるのか。
それとも、「ピンチ」が「チャンス」に変わるのか。

言葉の重み。一言の重要性について、非常に考えさせられる本です。

舛添要一元東京都知事の公用車問題の「言い訳」のように、
下手な「言い訳」で「ピンチ」が「壊滅的状況」になることは、
実際にあります。

「言い訳」という切り口で書かれた本は、
今まで読んだことがありませんでしたが、
「準備している人」と「準備できていない人」で大きな差が開く。

重要なコミュニケーション・ポイントが、
「言い訳」の瞬間だとと感じました。
 
『何を言っても嫌われない人が使っている「超一流の言い訳」』
(大ナギ勝著、秀和システム)
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