精神医学心の話

睡眠アプリで睡眠を変えよう!

先日、初めてスマホを買いました。

今さらながら、スマホを買った理由は、
10個くらいあるのですが、
その一つが「睡眠アプリ」を使いたかったから。

ということで、
初めて睡眠アプリを使ってみました!

使用したソフトは、「Sleep Meister」。

アラーム時間をセットして、枕元に置くだけ。
操作は、超カンタンです。

睡眠を記録するとともに、睡眠が浅くなったときに、
起床のアラームを鳴らしてくれるというアプリです。

(睡眠が深い時に、目覚まし時計が鳴ると、
猛烈に不快であると同時に、目覚めも悪くなるのです)

私の睡眠の記録(画像)は、コチラから。
sleep_result
全体としては、
4回の深い睡眠を1回目が最も深く、
徐々に浅くなっていくという理想的なパターン。

特に1回目がすごく深いというのは、
成長ホルモンが分泌されている証拠でもあり、
非常に良い兆候です。

1回目が最も深く、徐々浅くなっていく。
こうした睡眠の周期を一晩に4~5回繰り返すのが、
健康な睡眠、理想的な睡眠と言われます。

ということで、
睡眠パターンとしては、
非常に理想的なパターンだったので一安心。

ただし、いくつか問題点がありました。

1回目の深い睡眠から戻る時に一度覚醒しているのです。

これは、自分では意識がないのですが、
記録上は覚醒になっています。

あと、朝方も1度覚醒しています。
このときは、トイレに起きて、二度寝しています。

寝る前の水分を控える、寝る前にトイレに行くなどして、
朝、トイレのために起きるというのは、
なくさなければいけません。

睡眠時間は、なんと5時間36分。

「睡眠は、7時間が必須」と言っている割には、
かなり短い睡眠時間。

いけません、いけません。

7時間でアラーム設定していたのですが、グッスリ寝た感があり、
目覚めがものすごくスッキリしていたので、
そのまま起きたら、5時間半睡眠だった、という。

そういえば、前日の夜、ウイスキーを飲んだので、
睡眠の持続に影響を与えた可能性はありえます。

やはり、「寝る前のお酒」はよくない!!
ということでしょう。

睡眠時間は不足しているようにみえますが、
かなりグッスリ寝た感じはありますし、
午前中のパフォーマンスも良かったので、
あまり心配はいらいなと思っています。

しばらく、記録を取り続けて、
自分のアベレージの睡眠を調べていこうと思います。

睡眠アプリは、信憑性があるのか?
という議論があります。

睡眠アプリは、単に「体動」を検出しています。

睡眠ステージが3より深くなると、
人間の身体は「筋弛緩」の状態に入ります。

筋肉に力が入らない、だら~んとした状態になる、ということ。
寝返りなどの動きもほとんどなくなります。

 睡眠が浅い → 体動が多い
 睡眠が深い → 体動が少ない

ということを、スマホの「加速度計」を使って
グラフ化しているというわけです。

ですから、脳波をとっているわけではない。

睡眠そのものを計測しているわけではありませんから、
厳密な意味で「正しい」とは言えません。

しかし、
「おおむね睡眠の傾向をつかむ」という意味では、
十分ではないかと思います。

というか、画期的です!!

精神科の外来に、たくさんの睡眠障害の患者さんが来ますが、
今までは全て「自覚症状」を、本人の口から聞くしかなかった。

本人は、「全く眠れない」と言っても、
実際は「浅い睡眠」に入っている場合は多いのです。

それに対して、睡眠導入剤を投与しても、ほとんど意味がありません。
一応、睡眠には入っているわけですから。

睡眠を深くするのは、薬よりも、
生活習慣の改善の方が、何倍も重要です。

ここまで具体的に、グラフとして、
睡眠時間と睡眠の深度を視覚的に、客観的に見られる
というのは、ある意味「革命」だと思います。

自分のデータを集積して、傾向性をつかんだら、
患者さんの治療にも応用したい思います。

アプリは無料ですし、計測も簡単なので、
「睡眠」が悪い方は、一度計測してみるといいでしょう。

追伸

睡眠を深くする。睡眠の質を改善する方法は、

拙著『精神科医が教えるぐっすり眠れる12の法則
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で、詳しく解説しています。