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歌麿の大作「雪月花」を見る

一生に一度しかできない体験がある。

そのチャンスを逃すと二度と体験できない。
だから、「チャンス」と思ったら、すぐに行動を移すべきだ。

本日、喜多川歌麿の肉筆浮世絵三部作、「雪月花」を見ました!!

今回のアメリカ視察の重要なイベントの一つ。
ワシントンDCを訪れたのは、このためです。

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「雪月花」とは、喜多川歌麿によって描かれた一連の肉筆画の大作
「深川の雪」「品川の月」「吉原の花」のこと。
 
「深川の雪」は、箱根の岡田美術館。
「品川の月」は、アメリカ・ワシントンDCのフリーア美術館。
「吉原の花」は、アメリカ・コネティカット州のワズワース・アーセニアム美術館
にそれぞれ所蔵されます。

3作品の画像は、コチラのページから御覧ください。
https://mk2mics.blogspot.com/2014/05/blog-post.html

この三作が同時に展示されたのは明治12年(1879)が最後。
今回、138年ぶりの展示となるのです。

「品川の月」は、フリーア美術館の所蔵品は創設者の遺言により
外への作品持ち出しが不可能となっているために、
3作品を同時に見られるのは、ワシントンDCしかないし、
今後、数十年は3作品を揃えた展示はないだろう、と言われています。

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「深川の雪」は、以前、岡田美術館で展示されたのを見ましたが、
その緻密な描写と底知れぬ迫力に、
「品川の月」と「吉原の花」も、直接見たいと思いました。

一言で言うと、ディテールの凄さです。
当時の文化や服装が、この巨大な浮世絵の中に、精緻に記録されている。

それはアートであると同時に、歴史、文化の保存でもあります。

江戸時代の芸者がどんな着物を来て、どんな生活をしていたのか。
そんな日常のいち場面が、ありありと描き出されています。

歌麿の画力も当然ですが、
それは鋭い「観察眼」あってのものです。

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数十人もの人物が同時に描かれ、
それらの各人物がそれぞれに別なことをしている。
それを精緻なタッチで描くという手法は、
実は「バベルの塔」のブリューゲルにも通じるものがあります。

つまり、私の好きな世界観です。

「徹底した観察」とその「記録」。

それは、樺沢紫苑が目指す世界観でもあるのです。

精神現象を徹底的に観察して、記録し、
再構成して、本として世の中に残していこう。

ブリューゲルや歌麿の目指すところは、
樺沢紫苑の目指すところと、変わらないのです。

それゆえに、この世界観に、猛烈に共感してしまうのです。

そして、

自分もブリューゲルや歌麿の足元には及ばないものの、
圧倒的な精神現象と現実の観察を今以上に磨きをかけて、
徹底して記録していかなくては。
そして、それを本にまとめて、多くの人に伝えなくては。

そんな思いを強くしたのです。

ということで、ワシントンまで来ましたが、
「雪月花」を生で見られて本当に良かったです。

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パンフレットより。
3作がこの順番で並んで展示されていました。

追伸
コチラの三部作。
「品川の月」は、原寸大複製となりますが、
3作品揃っての展示が、
2017年7月28日~10月29日まで、
岡田美術館(箱根)で開催されます。
https://intojapanwaraku.com/jp/art/20170223/9157/p3

興味のある方は、是非。