書評/映画評

意外性と必然性の共存 『ザ・ウォッチャーズ』が良かった!

もうすぐ、上映終了です。
『ザ・ウォッチャーズ』、
見逃さないで、よかった。

そして、劇場で見られてよかった。

M・ナイト・シャマランの娘、
イシャナ・ナイト・シャマランの
衝撃の長編監督デビュー作。
(オフィシャルサイトのコピー)

ということで、
M・ナイト・シャマランの「ガッカリ感」を
受け継いでいないといいなあ、
悪い方の「衝撃」じゃないといいな
と恐る恐る鑑賞。

M・ナイト・シャマラン監督といえば、
『シックス・センス』が大ヒットしすぎたせいか、
どの作品も、
“『シックス・センス』と比べていまいち”
と言われてしまう。

最初から、大成功してしまうと、
あとがつらくなる・・・
を体現してしまった監督。。

『ザ・ウォッチャーズ』。
謎の監視者の正体は? 

森の奥深くに存在するマジックミラーの小屋。
そこに監禁される4人の男女。

日没になると、何者かが、
彼らの様子を見に来る。

こちらからは、監視者は見えない。

謎の監視者の正体は? 
ここが、最大の関心時。

その「正体」に関しては、
私の予想の範囲内でしたが、
重要なのは、
彼らが人間を閉じ込めて監視していた理由です。

これには、
ちょっと驚かされました。

そして、映画は終わりそうになる。

おい、ここで終わるんじゃないだろうな・・・。
これじゃあ、父親の二の舞じゃない・・・
と思ったら、そこからが俄然おもしろくなります。

監視者の正体が分かってからの展開、
最後の15分がおもしろい!! 

意外なラスト。
驚愕なラスト。
ラストのどんでん返し。

しかし、ラストが奇抜になるほど
とってつけたかのような、
不自然さがつきまとうのです。

本作では、
意外性と必然性の共存。
そのバランスが絶妙でした。

監視者が、毎晩、毎晩、
なぜ人の行動を観察する必要があったのか・・・。

監視者の正体の「意外性」に脅かされるのではなく。
監視する理由の「必然性」に、
「なるほど、やられた!」と思いました。

ホラー映画というのは、
人間の深層心理や本性を描き出すところが、
真のおもしろさ。

母親を失いトラウマを抱える主人公のミナが、
このトラウマティックな出来事を通して、
トラウマを解消できるのか? 
という矛盾をはらんだ展開。

その、心理なおもしろさにも、
引き込まれます。

舞台となるアイルランドという風土も、
物語の説得性をアップさせるのに、
一役かっています。
 
ホラー映画好きな人は、見て損のない作品。

父親以上に、
おもしろい作品を生み出すかもしれない・・
というイシャナ・ナイト・シャマランの
ポテンシャルが、十分に感じられる作品でした。

『ザ・ウォッチャーズ』樺沢の評価は・・・・・・ ★★★★ (4・2)

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