書評/映画評

人数が多いと話しづらくなる理由

2人、3人だと、会話がはずむのに、
4人になると急に言葉が出なくなる

ということは、ありませんか?

そんな「コミュニケーションの人数と会話量」に特化して
その理由と対処法を解説した1冊が、

『なぜ僕は、4人以上の場になると途端に会話が苦手になるのか』
(岩本武範著、サンマーク出版)
https://amzn.to/2r8vuWg
です。

だいたい、ビジネス書やコミュニケーションの本といっても、
どこかで一度は読んだことがあるような内容が多いものです。

しかし、この本の内容については、
私の知る限りは読んだことがないし、
 
「コミュニケーションの人数と会話量」をテーマに
1冊丸ごと解説した本というのは、
多分、存在しないのではないでしょうか。

狭いけども、ものすごく深く解説されていて、
非常に納得が行くのです。

いろいろな意味で、コミュニケーションの不思議について、
「腑に落ちる」一冊です。

私も、4人以上の場になると、黙ってしまうタイプです(笑)。

4人以上の場で会話を回すというのは、疲れるのです。
わざわざ飲み会の場で、神経を使って「疲れる」のはバカらしい。

ということで、
無理して話すよりも、黙ってしまう方が「楽」ですね。

本書では、3人から4人になると、
脳の処理に大きな負荷がかることを明らかにしています。

つまり、「4人以上になると疲れる」というのは、
脳科学的に正しいのです。
ある種、必然なのです。

では、
疲れないで、会話が盛り上げるためにはどうすればいいのか?

というと、意外な対処法が提案されています。

それは、なんと
 ↓
 ↓
 ↓
 ↓
 ↓
「運動」です。

「運動」によって、脳の前頭葉を活性化させることで、
脳に負荷がかかっても大丈夫な状態を作っておく、

という極めてシンプルな対処法。

さらに、その運動というのも、
「有酸素運動」とか、だいそれたものでなくて、
手先や指を動かすだけの、極めてシンプルな運動。

机に座ったまま、30秒でできる運動が、
4パターンほど紹介されています。

へー、たったこんなことで、
「4人の場」になっても、無口にならないで済むのか!

と、目からウロコです。

4人で会話するシチュエーションというのは、
日常的によくあるはずです。
 
4人でミーティングや会議をする場面も多いでしょう。
2対2で合コンする人も多いでしょうし、
4人の飲み会というのも多い。

そうしたシュチエーションでも、
自分が自分の意見を発言できるようになる。

その効果は、
「4人の場」である限り、一生効果が続くわけですから、
この本に書かれた、
「4人以上でも雄弁に語れる」ノウハウは、
是非、知っておきたいものです。
 
逆に、あなたが司会者やファシリテーターをするような立場の場合、
この本のノウハウを使うと、
無口な参加者から、様々な意見を引きだすことができます。

会議やミーティングで、議論が活発になり、
有意義な時間に変えることが出来るわけですが、
知らないと損をする「コミュニケーション・テクニック」
と言えるでしょう。

運動以外にも、「席順」というのがとても重要で、

どの「席順」の人に、どの順番で発言させるかによって、
場が盛り上げることができる、

というテクニックは凄いな、と思います。

4人以上になると話が苦手になる。
という人は、私以外にもたくさんいると思います。

そんな人は、是非、この本を読んで、
会話上手になって欲しいと思います。

『なぜ僕は、4人以上の場になると途端に会話が苦手になるのか』
(岩本武範著、サンマーク出版)
https://amzn.to/2r8vuWg

51vGSlkFLVL._SX325_BO1,204,203,200_