映画『シング』、おもしろかった!
そして、泣いた! 3回も。
夢をあきらめない。
勇気を出してチャレンジしよう!
楽しんでやろう!
私が普段からよく言うテーマがてんこ盛りで、
超、共感しました!
破綻寸前の劇場を盛り上げるために開催された、
素人の音楽オーディションの話。
話はシンプルではありますが、
言葉にできない共感と感動にあふれた映画になっています。
それは、「歌」の力!
アメリカのヒット曲が60曲以上が次々と登場し、
音楽に対する郷愁を刺激する。
ある意味『ラ・ラ・ランド』的な
音楽に対する愛情やオマージュがたっぷりと込められた作品。
アメリカンのスタンダードな楽曲の
ヒットパレード的な映画であるわけですが、
この映画では、音楽は「聞く」のではなく
「歌う」(SING)ものとして登場しています。
そこがポイント。
タイトルの「SING」を直訳すると「歌え!」「ということ。
言い換えるなら、「表現しよう!」。
「歌で自分を表現しようぜ!」これが、この映画のテーマです。
登場する主人公たちは、全員、
「影」や「負」の部分を持っています。
子育と家事に忙殺される母親ブタのロジータ。
ギャングの父親を持ち、「歌」をあきらめているゴリラのジョニー。
凄い歌の才能を持っているのに、シャイで人前では歌えない象のミーナ。
などなど。
歌を通して、歌うことを通して、変化し、自己成長して、
その「負」を乗り越えていく。
それは、「歌」のパワー。
自分が歌が好きだし、歌を通して、自分を知ってもらうという喜び。
「歌」を通して、共感が連鎖し、自分を理解してくれる人が広がっていく。
「歌う」ってなんて、素晴らしいんだ!
「歌」や「音楽」。
誰もが好きだと思いますが、
その「歌」や「音楽」が持った、「表現のパワー」。
「伝えるパワー」というものが、改めて描かれ、
「歌」や「音楽」の素晴らしさを改めて認識させられたのです。
楽曲のセレクションや歌手の歌唱力など、
音楽の部分が素晴らしいのは言うまでもなく、
映像がまたすごい。
動物の質感、毛のフワフワ感の再現性。
キグルミの中に人が入って演じているのか?
という錯覚にとらわれます。
現実をリアルに描く特撮とは別な意味で、
CGの技術的な進化に驚かされます。
動物による戯画化が、
そこに重要な比喩が隠されているのもおもしろい。
恥ずかしがり屋、小心者のミーナは図体がでかい「象」。
劇中、一番生意気で自信満々で態度がでかいマイクは「ネズミ」。
十代のロックシンガーを目指す少女アッシュは、「ハリネズミ」だが、
そのトゲは、ティーンエイジャーの心のトゲを象徴しているようです。
ギャングの息子、屈強な体型を持つゴリラの「ジョニー」は、
その外見とは真逆で、とてもやさしい心を持っています。
多くの場合、アニメにおける動物の戯画化は、
人種的なメタファーになっている場合が多いのですが、
『シング』では、そのキャラクターの「心のあり方」が
動物の既知のイメージに照らし合わせ、
ときにはそのギャップを使って表現されているところがおもしろいのです。
人は見かけでは判断できない。
人には、「表の顔」と「裏の顔」がある。
あるいは、外見、外面では判断できない、
心に秘めた「思い」や「大きな夢」を、誰もが持っている。
みたいな。
深読みすればするほど、映画の魅力がドンドン深まっていく。
これが、「おもしろい」ということ。
こういうエンタメを見たかった!!
純粋に楽しい! そして、泣ける!
『シング』、いい映画です。
映画『シング』 まずは予告編をご覧ください。
https://sing-movie.jp/
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