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6日目 世界最高峰のレストランの実力は?

6日目。サンセバスチャン3日目

 

#マーケット探訪

午前中は、マーケットを探訪。

 

生ハムの凄い品揃え

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生ハム、チーズ、オリーブ、肉、魚介、パンなど
様々な食材が並びます。

試食もさせてくれるので、かなり楽しめます。

 

 

超絶おいしいパン屋さん

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チーズ試食中

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試食があまりにもおいしすぎて、
強烈に買いたい衝動にとらわれますが・・・。

白アスパラとフォアグラ、ムール貝、アンチョビなどの
缶詰を購入。

しばらく酒のつまみとして楽しめそうです。

 

 

 

#「アサドール・エチェバリ」

毎年発表される世界のレストランランキング。
2017年に「第6位」になったのが、「アサドール・エチェバリ」。
サンセバスチャンから、車で1時間ほどかかります。

 

バスク地方らしい風景

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店の入口前にて

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世界中のグルメが、最も注目する店が「エチェバリ」と言われます。

 

ここに行きたかった理由は、もう一つ。

 

「エチェバリ」のスーシェフ(オーナーシェフの次に位置するシェフ)
として活躍しているのが、なんと日本人の前田シェフ。

 

海外のトップレストランで、日本人がスーシェフとして活躍している
というのは、極めて異例。

 

「ミシュラン三ツ星で修業をした」というシェフがたくさんいますが、
ほとんどの場合は、研修生。

つまり、無給で働かせてもらった、
という例がほとんどでしょう。

 

山小屋で昔のバスク人と同じ生活をしているという、
前田シェフの料理を食べたい!
ということで、「予約不可能」の大人気レストランをなんとか
予約していただき、今回の訪問となりました。

 

今回のスペイン視察の最大の目的、と言っていいでしょう。

 

さて、世界最高峰のレストランの実力は?

 

 

結論





 

 

 

 

 

 

チョーおいしい!!

 

私も、世界も日本もいろいろなレストランに言っていますが、
特に海外のレストランでは、

「コンセプトが凄い!」
「盛り付けが凄い!!」
「演出が凄い!!」

というとこはろたくさんありますが、

心から「おいしい!」と思える店は、意外と少ないのです。

 

そんな中、心から「おいしい!」と思ったのが、
「エチェバリ」です。

 

前田シェフと会った時に、
「うちの店は、ただ焼いただけだから」
と言っていましたが、本当にその通りだった!!

 

徹底的に「焼き」こだわっている。
ほとんどの調理法が、薪による「焼き」です。

 

アイスクリームやバターなどにも、燻製のような焦げたような
スモーキーなフレーバーがついています。

 

つまり、前菜からデザートまで、全て「火」「焼き」が
テーマになっているのです。

 

それは、バスク人の昔ながらの調理法。

薪で火を起こして、それで料理を作っていた。

それを再現しているのだそうです、

「炭」と比べて温度が低いので、
微妙な火加減、焼き加減を出しやすいのだそうです。

 

ほとんどの料理は、凝った味付けもなし。

 

ただ、塩をふって焼いただけのものも多いのですが、
その火加減が「絶妙」なのです。

 

 

特に一番おいしかったのは、「エビ」。

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焼いたエビが、二匹。
皿にドーンと盛られている。

盛り付けもなし。

味付けは塩味のみ。

 

しかし、そのエビが「生」ではなく、焼きすぎではない。
「生」から、少しだけ火が入っていて、「レア」な部分ない。

 

エビの甘さが最大限に引き出される火入れ。
それが、ほとんど神業ともいうべき世界。

 

エビの頭にかぶりつくと、エビのジューシーなミソが、
飛び散るようにあふれる。

 

ビックリした!

 

本当に、スボンにまで飛び散りました。

 

私も北海道出身なので、巨大なボタンエビを何度も食べていますが、
こんなにミソがジューシーというのはありえないのです。

 

しかし、それでいて、足や尾の部分は、全て食べられる。
つまり、火はしっかりと入っている、ということなのです。

 

この焼きエビは、必ずオーナーシェフが自ら焼く、
「エチェバリ」のスペシャリティなのだそうです。

 

ただ、塩をふって焼いただけ。
それなのに、ひれほど感動できるとは。

 

素材の良さが完全に引き出される温度と時間。

 

その日の天気、湿度、素材の状況によって、
火加減や焼き時間などが、調整されるのだそうです。

 

焼きの芸術。

 

日本で、「炉端焼き」の店がありますが、

「なぜそんなに火を通すのだろう?
生でも食べられる新鮮素材なのだから、火を入れすぎるのはもったいない」

 

と以前から思っていましたが、

 

それが見事に解決された、究極の焼き料理が、
「エチェバリ」にはありました。

ホタテ、白アスパラ、チョリソーのタルタル、ステーキなどどれもおいしい!!

 

 

ジューシーで柔らかい白アスパラ

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ホタテ貝

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ど迫力のステーキ

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しかし、特筆する一皿は、デザートのアイスクリーム

 

ありえないほど濃厚。それでいて口の中にスーッと溶ける。
ビーツの赤いソースが、視覚的に鮮烈。
そして、アイスクリームなのに、スモーキーフレーバーが後を引く。

 

スモーキーなウイスキーが大好きな私としては、
スモーキーな後味がたまりません。

 

 

人生でベスト3に入る濃厚なアイスクリーム

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それにしても、どうやって作ったのでしょう?

 

後で前田シェフに聞いたところ、
薪の火でミルクを煮詰めて作るのだそうです。
それも、起こしたての煙が立つ薪を使うと、こうなるそうです。

 

シェフの幼少時代、家で朝、薪に火をつけて、朝食の準備をする。

そのときに、まず最初にミルクを温めていたそうで、
その朝のスモーキーなミルクを再現して、
このスモーキーなアイスクリームができたのだそうです。

 

ストーリーも深いが、味も深い逸品でした。

味付け、盛り付け、調理法も全てシンプル。

素材の良さを引き出すための、徹底した「引き算」の結果が
「エチェバリ」の皿に現れています。

 

これは、昨日訪れた「ムガリッツ」と全く逆のコンセプト。

 

「ムガリッツ」は、どこまで料理に手をかけられるのか。
「掛け算」と「足し算」の結果を体現したもの。

 

今の分子調理全盛の世界的なレストランの傾向からすると、
「ムガリッツ」のような複雑な進化系レストランが優勢なわけですが、
逆にここまで削ぎ落とし、シンプルを目指した「エチェバリ」の
方向性は、ただ驚くしかありません。

 

世界のレストランランキング第6位のことはあります。

 

13時にスタートして、店を後にしたのは17時30分。
悶絶の4時間半が、あっという間に過ぎました。

 

もう一度訪れたい!
と心から思いました。

 

 

#最後のバル巡り

サンセバスチャン、最後の夜は、バル巡りで締めくくる
予定が22時になっても、「エチェバリ」の満腹感が続いており、
とりあえず「飲み」中心で、何品かつまむ程度のささやかなバル巡り
となりました。

 

最後に締めで食べた「チーズケーキ」がおいしかった!

 

 

サンセバスチャン、楽しすぎる。
また、来たい!

 

というか、必ず来ます!!



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