12月6日に放送されました、
「中居正広のミになる図書館」(テレビ朝日系)。
こちらの番組に樺沢が出演したときの模様を
シナリオ風に採録してみました。
以下、お楽しみいただければ、幸いです。
■「コンプレックス克服法」
樺沢紫苑「精神科医、樺沢紫苑です。よろしくお願いします。」
ナレーション 「それでは、発表してください」
樺沢「緊張をほぐそうと佐藤さんが本番前にやっているという
「人を書いて飲み込む」おまじないは、
もっと緊張してしまうダメなやり方です」
一同「えーっ!」
樺沢「佐藤さんの場合は、
たびたびそういうおまじないをしても効果がないと、
つまり、おそらく効かないな~と思ってませんか?」
佐藤栞里「まぁ、そうですね。
緊張はやっぱりしちゃいますね、収録では、はい」
樺沢「そうですよね。おまじないをしても効かなかった
という体験が頭の中にフラッシュバック的に甦っている
ということは、逆に緊張しているということを、
こう、強調してしまうのですね」
佐藤「思い出しちゃっているんですね」
森久美子「思い込みだ」
樺沢「そうですね。だから、おまじないをする場合は
“100%効果がある”というふうに、
確信してやらないと効果が出ません」
佐藤「えー!
じゃあ、毎回違う漢字を書くとかそういうこと?」
樺沢「えーっと・・・(苦笑)」
中居正広「笑っちゃってるよ」
渡部健(アンジャッシュ)「鼻で笑われたよ」
樺沢「例えば、最近ラグビーの五郎丸選手の
ルーティーンがありますけど、
五郎丸選手はもうこれは100%成功するぞ!
というイメージでやっていると思うんですね。
ですから、成功イメージと結びつかないと
暗示効果というのは効いてこないのです。
中居「緊張した時の、緊張をほぐすための方法
っていうのはあるんですか? 」
樺沢「まず”緊張したらどうしよう?”とか、緊張っていうのを皆さん、
すごい悪いイメージを持っていると思うんですね」
佐藤「あーっ、思っちゃいます」
樺沢「緊張することはじつはすごく良いことなのです」
佐藤「えっ?」
樺沢「緊張すると脳の中でノルアドレナリンという
物質が出るんですけど、この物質が出ますと、
集中力や注意力がアップすると言われています」
佐藤「そんなに!」
樺沢「つまり、頭の回転が良くなってですね、
いつもより自分以上のパフォーマンスができる
ということなんですね」
一同「へーっ!」
樺沢「たとえば、スポーツ選手、ピッチャーなんかが完投した時に、
『今日は良い緊張感で最後まで投げられました!』
なんてこと言うと思うんですけど、
緊張したほうが普段より良い成果が出ます」
森「なるほどー!」
樺沢「それが行き過ぎちゃいますと、
いわゆる頭が真っ白になるみたいなふうになるんですけど」
佐藤「あ、なります」
樺沢「ある程度のところまではすごく脳を応援してくれる物質
と考えられます」
中居「だから緊張した時、どうすればいいですか?」
樺沢「えー、いちばんいいのはですね、「深呼吸」です」
一同「深呼吸!」
樺沢「はい。20秒ぐらい吸って20秒ぐらいはくっていう、
かなりゆっくりめの呼吸をしてください」
佐藤「あ、結構ながい」
渡部「ゆっくりやるんだ」
樺沢「はい。1分ぐらいやるだけでもうガラッと変わりますので、
実際やっていただきたいなと思います」
佐藤「はい」
竹山「俺ね、自分だけですけど、一点を作るんですよ。
なんかそこに勝手な玉みたいのを作って、
それをずーっと見るんです。
で、舞台袖にいっても、ずーっとそれを見て、
『ヨシッ!』て出るんです。
そうするとワッと開けるからって、
もう、喋るしかないっていうふうになるんです」
中居「へー!」
森「すごいね、それ!」
竹山「昔っからそう、昔、コンビの頃からそうです」
樺沢「竹山さんの一点を見つめるというのは、
緊張を和らげる方法として非常に正しいと思います」
一同「えー!」
樺沢「人間の脳っていうのは同時に
4つぐらいのことしか考えられない、
ワーキングメモリーというのがありまして、
『ああしたらどうしよう?』
『これしたら失敗するんじゃないかな?』
っていう考えがいくつも同時に浮かびますと、
そうすると脳は機能停止をしてしまうんです。
それがいわゆる「頭が真っ白になる」状態と言われています。
ですから、一つのことに集中すると、
他のことが考えられなくなるので、
緊張を和らげる効果があると思います」
中居「なるほど~」
渡部「他がすべてに」
森「なっちゃうのね」