書評/映画評

ボーはおそれている ~とんでもない映画!!

『ミッドサマー』『ヘレディタリー/継承』
で世界を震撼させたアリ・アスター監督が、
またまた「とんでもない映画」を作った。

『ボーはおそれている』。

「おもしろい」かはわからないが、
「とんでもない映画」という点では
映画を見た人は、同意せざるを得ないだろう。

本作を見ると
宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』は、
実にわかりやすい映画に思えてくる。

本作は、実にわけがわからない。

しかし、映像的にも凝っていて、
その衝撃度は、
デイヴィッド・リンチ作品を
見たかのような
滅多に経験できない、
凄みを持っていることは、間違いない。

現実なのか妄想なのか。
あるいは、夢なのか。
心象風景なのか、現実なのか。

みれば見るほど、
わけがわからなくなってくる。

困惑した表情を見せる
ホアキン・フェニックスのポスターは
秀逸です。

映画を見終わったとき、
観客はこのポスターのような
困惑した表情にならざるを得ないのです。

映画を見た直後は、
全くわけがわからなかったのですが、
家に帰るまでの5分ほどで、
頭がかなり整理されました。

各シーンにちりばめられているのは、
妄想の心理、統合失調症の心理。
薬物による意識変容。
毒親と子供の関係性。
トラウマの心理。
そして解離。

ディープな精神世界の
オンパレードなのです。

その点は非常に興味深いし、
解説したくもなります。

私が「精神科医になろう!」と思ったのは、
こうしたディープな、ドロドロとした
「精神の闇」の世界に興味を持ったから。

それは、自分自身の中にもあるものだし、
決して人ごとではない。

例えば、親との関係性とか。

100%健全な精神状態の人などいないし、
もしいたとしたら、かなりヤバい。

精神的な挫折を経験していない人は、
ちょっとしたストレスで、
心がズタボロになります。

アリ・アスター監督は、
私同様に、
ディープな、ドロドロとした精神世界に、
尋常ではない好奇心を持っていることは、
間違いなさそう…

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