書評/映画評

教皇選挙 ~未知の世界を描くおもしろさ!

今年のアカデミー賞脚色賞を受賞した
『教皇選挙』を見ました。

なるほど!!

アカデミー賞を受賞にふさわしい作品と
思いました。

ちなみに、アカデミー作品賞を受賞した
『アノーラ』を見たときは、
「うーん、これが作品賞か・・・」
という感じでした。

映画には、見たことがない未知の世界を描く
おもしろさがあります。

宇宙空間であったり、
恐竜がいる時代だったり。

本作は、
閉ざされたシスティーナ礼拝堂で行われる
次期ローマ教皇を決める投票「コンクラーベ」を
ミステリー風に、詳細に描いています。

「コンクラーベ」は、
「枢機卿」だけですから、
一般の人は、絶対に入ることができない。

だから、枢機卿をのぞいて、
見たことがある人もいないわけです。

映画製作者もそれを見たことがないわけですが、
それを、よくここまでリアルに描き出したな・・・
と感心します。

ローマ教皇が亡くなり、
次の教皇を選ぶだけの話。

と聞くと、
さほどおもしろそうではないのですが、
じわじわと、意外な展開に導かれていくのです。

単なる教皇選挙ではなく、
「これからのカトリック教会は、
どこに向かうべきか?」

イスラム教との対立。
世界での紛争。
様々な社会問題。

あるいは、カトリックの
伝統 VS 改革。

映画は、
システィーナ礼拝堂と宿泊施設、食堂など、
閉ざされた閉鎖空間で、
会話だけで展開していくのですが、
社会問題が上手に盛り込まれ、
全く退屈させない。

というか、最初から最後まで、
一瞬も目を離せない。
スリリングに展開していくのです。

「コンクラーベ」といえば、
ダン・ブラウンの『天使と悪魔』で
詳しく書かれていたので、
知ったつもりになっていましたが、
本作はまた「コンクラーベ」の別な側面を
提示していました。

ほとんどのラストシーンは、
だいたいは予測がつく。

今回も、ある程度は予想しましたが、
最後の最後までは、予想不能だ。

そうか、その手できたか。
やられた・・・。
という感じ。

最後まで見ると、
本作がアカデミー賞を
授賞した理由がわかります。

ポスターや予告編は、
凄い保守的な映画に見えますが、
実際は、かなり攻めた、野心的な作品。

骨太なストーリーが好きな人は、是非。

『教皇選挙』樺沢の評価は・・・・・・ ★★★★☆ (4・6)

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