書評/映画評

この不調、ぜんぶ更年期のせいだったの!? ~更年期症状は治すものではなくケアするもの

「更年期障害」という言葉。
聞いたことがない人は
いないでしょう。

では、
「更年期障害」では、
どんな症状が出るのでしょう? 

「ほてりと発汗でしょ」
と、ほとんどの人は言います。

間違いない。

ただ、
「ほてり」「発汗」以外にも、
多彩な症状が現れます。

例えば、
不安、イライラ、抑うつ、感情の不安定。
集中力の低下。
全身倦怠感、疲れやすい。
家事ができない。やる気がしない。
なんとなく元気が出ない。
自分に自信がない。
人と会いたくない。孤独。
頭痛、肩こり。

これらの症状は、
「うつ病」の症状と完全に被ります。

さらに、
便秘、下痢。
息苦しさ、呼吸困難。
めまい、ふらつき。
頻尿、尿漏れ。
関節痛、腰痛、様々な痛み。
皮膚のアレルギーやヘルペスなどの皮膚症状。
ドライアイのような眼科の症状。

「更年期障害」では、
女性ホルモンの低下、
そして自律神経のバランスが崩れるので、
ありとあらゆる症状が出ても
おかしくないのです。

多彩で、様々な症状。
これを、「不定愁訴」と言います。

先ほどの
>「更年期障害」の症状は?
の問いに対して、

>ありとあらゆる症状
>不定愁訴

と答えるのが、正解です。

しかし、正解した人は、
ほとんどいないはずです。

つまり、
「更年期障害」
という言葉は誰でも知っているのに、
その実体を、
ほとんどの人は知らないのです。

自分は、経験者だから知っている、
という人もいるでしょう。

しかし、
更年期障害の経験者も、
軽い人、重たい人。
家事がほとんど手につかない人まで、
様々です。

十人いれば、十通りの
更年期障害があるので、
ネットで体験談を調べても、
情報が錯綜するのです。

私は、精神科医なので、
更年期障害には詳しいと思います。

精神科の外来に最も多いのが
「中年女性」であり、
「うつ病」と「更年期障害」で迷うケースを
何百人も診察したてきました。

実際の場合、
閉経間際の中年女性の場合、
100%の「うつ病」や
100%の「更年期障害」もいない。

混じっている場合がほとんどです。

実は、医者においても、
この鑑別、見極めは難しいので、
本人が自分で判断することは、
まず不可能です。

中年女性が体調不良になった場合、
「どうせ更年期だろう」ですませると、
実は「うつ病」で、どんどん悪化していく。

結果として、長期化、遷延化して
治らない・・・
という場合もあるのです。

全ての女性は、閉経の前後で、
何らかの更年期症状を呈します。
(軽度かもしれないし、重度の人もいます)

また結婚している男性は、
年をとると、奥さんが
必ず「更年期症状を呈する」
とも言えます。

>奥さんがイライラしているのは、
>更年期症状
と知らずに、ガチで夫婦喧嘩している
夫婦も、山ほどいるでしょう。

そうした、
配偶者へのケアが足りないせいで、
熟年離婚になる場合もあるでしょう。

「更年期障害」は、これほど身近で
重要な病気なのに、
十分な知識を持っている人はほとんどいない。

知っているようで、ちっとも知られていない。
そんな、危機的な現実があります。

ということを、10年以上前から、
ずっと思っていました。

知識さえあれば、予防できる。
更年期を上手に乗り越えることができるのに、
それを知らないために、
体調不良を放置したり、
夫婦仲を悪化させている場合が
山ほどあるということ。

更年期障害の年齢の女性。
そして、そのパートナー。

それを合算すると、
何百万人。
いや1000万人を超えるでしょう。

「更年期障害」についての最低知識を
全ての人が学ぶべきなのです。

「更年期障害」についての
最低知識を学んで欲しい!

そこでお勧めするのが、
『この不調、ぜんぶ更年期のせいだったの!?
「ゆらぐ自分」とのつき合い方がわかる「読む処方箋」』
(清永真理子著、三笠書房)

です。

更年期障害は、「ほてりと発汗」
という先入観が、
多くの弊害を生んでいます。

つまり、
様々な体調不良を呈しながら、
「ほてりと発汗」が強くない場合は、
更年期障害と気付かない場合も多いのです。

不定愁訴で、
一般内科、婦人科、心療内科、眼科、皮膚科
など多数の病院、多数の科を受診して、
年間医療費100万円を超えた!

という医療難民の経験を持つ
著者の清永真理子さん。

実は「更年期障害だ!」と気付いてから、
全てが改善に向かった・・・という。

その体験談。そして対処法が、
「マンガ」も盛り込みながら、
わかりやすく解説されています。

私は、当事者(病気で悩んでいた本人)が
書く本に良書が多い。
と、以前か主張しています。

医師や研究者が書いた本は、
専門的すぎて、わかりづらい本が多いのです。

本書の良いところは、
「女性ホルモン」についての解説などは
本当に最低限度になっていて、
具体的な体験と、「対処法」が
たくさん書かれている点です。

普段、読書をしない人でも、
楽に読めるのです。

一方で、
更年期障害の専門家の木村容子先生
がしっかりと監修されていますので、
医学的にも間違いのない本になっています。

本書の、
>更年期症状は治すものではなく、
>ケア(対処)するもの

という考え方に、強く共感します。

逆を言えば、誰でもケアする必要が必要であり、
上手にケアすることで、
更年期に必発する各種症状を、
軽微なものにとどめることが可能!
というわけです。

中高年の女性が読むのは当然として、
奥さんが更年期を迎える男性にも、
こうした知識が必要なのです。

あなたの奥さんがイライラするのは、
更年期のせい。

だとすると、
それは「対応可能」「改善可能」
なのですから、放置してしまうのは、
非常に残念なことです。

情報を知っているだけで、
治療や予防に役立つ!!

YouTubeで樺沢がいつも
言っているセリフです。

本書一冊読むだけで、
更年期障害の治療や予防に役立つ人が
たくさんいる!!

ことは、間違いありません。

『この不調、ぜんぶ更年期のせいだったの!?
「ゆらぐ自分」とのつき合い方がわかる「読む処方箋」』
(清永真理子著、三笠書房)

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