書評/映画評

おらおらでひとりいぐも ~独居老人の孤独と楽しみ

映画『おらおらでひとりいぐも』を鑑賞。

75歳の独居老人、桃子さん(田中裕子)。
人格化した心の声(「寂しさ」)と対話しながら、
独居老人の生活をリアルに、そしてユーモラスに描いている。
第158回芥川賞と第54回文藝賞をダブル受賞した
若竹千佐子のベストセラー小説の映画化。

子供が遊びに来ることも少なく、
寂しさを感じながら日々の生活を送る桃子さん。

たまに娘が来たら、「お金を貸してくれ」という。
息子は音信不通。

図書館で読書が楽しみで「46億年の歴史」という
自作のまとめノートが凄い。なんというアウトプット力。

冒頭、認知症を疑わせるシーンもあるが、
このアウトプットノート見る限り、
頭の方はかなりしっかりしているようだ。

独居老人の生活「アルアル」を、コミカルにまとめているが、
丁度、私の母親が同じくらいの年齢で、
父親が亡くなり単身生活をしているなど、映画と同じ設定。

桃子さんと同じように「孤独」を感じているのかと思うと、
心苦しくなる

日々の生活の中に些細な「楽しみ」を見いだし、
自分自身との対話を深め、インプット&アウトプットをしっかり行い、
時にお弁当を作って遠くまでハイキング(運動)。

そんな桃子さんの生活スタイルは、とても健康的です。
ほのぼのとした田中裕子の演技も素晴らしく、
悲観的になりがちな老人の生活に明るいスポットライトを
当てるというコンセプトに共感しますが、
淡々とすすむ「日常生活」に盛り上がりがやや乏しい。
どこかで、こみ上げるような感動が、欲しかった。

『おらおらでひとりいぐも』樺沢の評価は・・・ ★★★☆(3・9)

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