書評/映画評

Sleep,Sleep,Sleep ~「睡眠雑学大全」というべき1冊!

私のもとには、毎月10冊以上の献本が届きますが、
「本当に良い本」しか紹介しないので、
実際に紹介するのはそのうちの1冊か2冊ということになります。
つまり、採択率10%。

本日紹介する
『Sleep,Sleep,Sleep』
(クリスティアン・ベネディクト,
ミンナ・トゥーンベリエル著、サンマーク出版)

は、その10%の狭き門をかいくぐった1冊。

睡眠研究者が「今、知っていること」全部をまとめた
今・世界で最も詳しくて役に立つ本!

というキャッチコピーがついていますが、
その表現は非常に妥当です。

現在わかっている「睡眠」についての様々な科学的知見について、
網羅的に、詳細に解説した一冊。
「睡眠雑学大全」と言っても良いでしょう。

私は、日本語の睡眠本は全て読んでいるし、
英語論の論文もできるだけ読むようにしていますが、
それでも「初耳」と言える知見がたくさん紹介されていました。

特に、それらの中でも、

読書家、勉強家、その他頭をよく使う人は、
新たに得たあらゆる情報を処理できるように、
深い睡眠を多く必要とする

という仮説が興味深かった。

私は、以前より、
「1日8時間寝れないと執筆活動ができない」と言っていますが、
その理由がこの仮説で説明できそうだ、と思ったからです。

情報の整理には、
「睡眠時間」よりも「睡眠の深さ」が重要
ということなので、
私も「睡眠時間」はキープできているので、
「睡眠の深さ」をさらに深められると、
さらに脳を上手に活用できる。

インプット→アウトプット→フィードバックのサイクルを加速して、
知的生産性を高めるヒントとなりました。

別なところでは、睡眠と食事の関係についても、
詳しく書かれているところもおもしろい。

炭水化物の中でも消化吸収の早い単糖類や二糖類、
また飽和脂肪酸の割合が高い食事が、
バランスの良い食事に比べて眠りを浅くする。

「砂糖」に多く含まれるのが単糖類。
スイーツを多くとると、睡眠が浅くなる、ということです。

「玉ねぎ」は、腸ガスを発生させ、睡眠の邪魔に

バターやチーズの「飽和脂肪酸」の過剰摂取は、入眠を妨げ、睡眠を断片化する

など、細かな食事ごとの指摘があります。

他にも、「朝型になる方法」「記憶力を高める方法」
「創造性をアップする方法」など、
睡眠を使って、仕事や勉強の効率を高める興味深い方法がたくさん紹介されています。
まさに「睡眠雑学大全」。

睡眠について、
詳しく知りたいという人には格好の一冊。

ただ、本書の欠点は、情報量が膨大で、
TO DOだけでも200個以上は紹介されているので、
「今、眠れない」「今、睡眠の質が悪い」という人には、
どこから手をつけてよいのかわかりづらい、というのはあります。

睡眠の改善をしたい人は、
まずは『ブレインメンタル強化大全』の「睡眠」の章を読んで、
睡眠改善の基本を行ってみる方が、てっとり早いでしょう。

睡眠の基本を知った上で本書を読むと、
「さらなる改善のヒント」や「科学根拠」による
モチベーションのアップが期待できるはずです。

科学というのは、日進月歩で進化しています。
最新の睡眠情報をアップデートしたい人には、
おすすめの一冊です。

『Sleep,Sleep,Sleep』
(クリスティアン・ベネディクト, ミンナ・トゥーンベリエル著、サンマーク出版)

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