ウイスキーの味、香り。
その違いを判別、鑑別するのは、非常に難しいです。
私も、長くウイスキーを飲んでいるので、
だいぶ分かるようになってきましたが、
最初は全くわかりません。
しかし、自分なりに「言語化」する
ことによって、その”違い”が記憶に定着していきます。
しかし、「味や香りの言語化」は、
これまた非常に難しい。
しかし、
本書『世界一やさしいウイスキーの味覚図鑑』
(朝倉あさげ著、カンゼン)

では、定番のウイスキーの味、香りを、
非常に具体的に、生々しく、
時にわかりやすい比喩を用いて、
上手に言語化されているのです。
例えば、
私の好きな「アードペッグ10」は、
>「飲む」キャンプファイヤー
「ラフロイグ10年」は、
>「飲む草」「飲む泥」
(泥ってなんだよ、笑)
「白州12年」は、
>端々しい新緑さを思わせる自然の息吹感じる木々感
と言った具合に。
今までのウイスキー本にも、
当然、各ウイスキーの
テイスティングコメントは載っています。
しかし本書は、かなり攻めているのです。
あまりにも具体化、具象化して表現すると、
「そうじゃない!」という批判が必ず出ます。
しかし、そこを怖れずに、果敢に
イメージや比喩も多用している。
結果として、
「こんな感じのウイスキー」か・・・と、
イメージしやすいのです。
マニアックなウイスキーファンほど、
イメージや比喩を使って表現するのを嫌います。
「キャンプファイヤー」と言っても、
煙モクモクなのか、そうでもないのか・・・は、
個人の体験によって異なるからです。
なので、既存のウイスキー本の
テイスティングコメントは、
香りの要素を断片的に記載するだけで、
良く言えば「厳密」。
悪く言えば「無難」なものが多いのです。
しかし、堅苦しいコメントでは、
ウイスキー初心者の人には、
わからないのです。
本書のように、
“「飲む」キャンプファイヤー”と言われると、
「かなり煙感が強そうだ」ということが、
直感的にわかります。
比喩やイメージを多用して、味、香りを
表現するのは、批判が出やすいので、
何年も残る本に、その記載を残すというのは、
とても勇気のいるチャレンジなのです。
本書は、
全体を「フルーティー」「スイート」「スモーキー」
「リッチ」「ライト」と味、香りで、5つに分類しています。
これも、ありそうでない。
通常のウイスキー本は、
「スコッチ」「ジャパニーズ」「アメリカン(バーボン)」
など、地域別に分類されることがほとんどでした。
本書では、
それぞれのウイスキーの味、香りの成分を、
アイコンでわかりやすく表示しています。
結果として、「自分の好み」の1本が、
とても探しやいのです。
例えば、「果実 青リンゴ」の香りが好きな人は、
「果実 青リンゴ」アイコンがついている
他のウイスキーを調べると、
自分の好みのウイスキーを簡単に探せる
というわけ。
ということで、
「これからいろいろな種類のウイスキーを飲みたいけども、
何から飲んでいいのかわからない」
というウイスキー初心者には、格好の1冊。
本書では、消費量、流通量の多い代表的なウイスキーは
ほぼ網羅されており、
138本ものボトルが紹介されています。
私が普段は飲まないボトルも紹介されていて、
本書の情報を手掛かりに、
コンフォートゾーンを出て、
新しいウイスキーにもチャレンジしたい
という気持ちになりました。
ウイスキー中級者、上級者にも、
自分の頭の中の、体感的な情報を、
「言葉」を使って整理するのに
役立つでしょう。
『世界一やさしいウイスキーの味覚図鑑』は、
今までのウイスキー本にはない工夫が満載された、
非常に画期的なウイスキー入門書と言えるでしょう。

【全動画プレゼント】
あなたの悩みの95%は解決する。
YouTube「樺チャンネル」の全動画5530本のリストをプレゼント中。
今すぐダウンロードしてください。
https://canyon-ex.jp/fx2334/z6j0NW