精神医学心の話

夫婦関係を良好に保つ究極の秘訣

夫婦は他人である。

「樺沢も、精神科医なのに、冷たいことを言うな」
と思ったかもしれません。

昨日、夫婦問題カウンセラーの高草木陽光
『なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか』
出版記念講演会が開催されました。

私も対談ゲストとして登壇しましたが、
その中で私が言ったのが
「夫婦は他人である」
という一言。

夫なんだから、◯◯して欲しい。
妻なんだから、◯◯して欲しい

「夫だから」「妻だから」という気持ちが、
「甘え」や「依存」につながります。

夫婦という親しい関係。

「夫婦間のトラブルのほとんどは、
 心理的距離が近すぎることによって起きる」
 
とは、高草木さんの言葉。

私も、全く同感です。

では、どうすればいいのか。

夫婦と言っても、所詮、血のつながらない他人。
でも、
他人だからこそ、「一人の人間」として
相手を尊重し、リスペクトする。

そこに、自立した夫婦関係が、はじめて成立すると思うのです。

夫婦にかぎらず、
親子関係、
友人との関係、
上司部下の関係
なども全て同じ。

一人の人間として、相手を尊重する。

その距離感があって、相手を客観的に観察することができるし、
自分自身も客観的に見られるようになるのです。

夫婦は他人である。
だから、お互いに尊重しあう。

そんな、「距離感」が、
夫婦関係を良好に保つ、究極の秘訣だと思います。
 

追伸

この本にも、夫婦関係を良好に保つ秘訣が、
たくさん書かれていますね。

『なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか』
(高草木陽光著、左右社)
https://amzn.to/2nLo9yC