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アメフト問題について語る! ~「オープン」の時代にあなたはついていけるのか?

「日大アメフト部の事件について、樺沢さんはどう思いますか?」

 

ほとんどのマスコミやあるいはブログ、SNSの論調は、
内田前監督や日大の対応の悪さを批判、攻撃するものです。

 

確かに、危険なタックルを指示したとされる内田前監督は、
スポーツの指導者にあるまじき、最低の人間だと思いますが、
一方で、この事件は全く他人事ではないとも思っています。

 

最近、起きている、一連の事件も「本質」は同じです。

 

#日大アメフト部、日大側と内田前監督が、
その対応の悪さで激しいバッシングを受ける。

#日大アメフト部、タックルをした宮川泰介選手は、
胸中を赤裸々に語り、評価を上げる。

#元TOKIOの山口達也が飲酒の上、高校生にセクハラ行為を
したことが激しく批判される。

#財務省のセクハラ事件

#藤井聡太六段が、七段に昇段。(5月18日)

 

これらは、全く別の事件。出来事のようですが、
私から見ると、同じ現象に見えます。

 

キーワードは「オープン」です。

 

「見える化」「透明性」と言い換えてもいい。

 

今や、インターネット、SNS全盛の時代です。

 

芸能人の不倫問題がたやすく暴露されるのもそうですが、
「秘密」を隠しておくということができないのです。

 

どれだけ組織や企業が隠蔽工作を行おうにも、
誰かがSNSに一行書けば、それがたちまち拡散して、
数万人、数十万人が見ることになる。

 

決定的な写真があれば、週刊誌の編集部に
ワンクリックでメール送信できます。

 

今は、「オープン」の時代。
秘密を、秘密にしておくことが不可能な時代です。

 

日大アメフト部の問題も、
監督やコーチが専制君主のようにふるまってきたのは、
今にはじまったことではないでしょう。

 

あるいは、
内田前監督に限った問題ではなく、
それ以前からもあったのではないでしょうか。

 

あるいは、
アメフト部に限らず、日大の他の体育会でも、
スパルタ的な練習、時代ハズレのイジメにちかいような「しごき」
時代錯誤のパワハラなどが、存在していてもおかしくありません。

 

あるいは、
それは日大に限ったことでもないかもしれません。

 

それがたまたま、
今回の「危険タックルの指示」をきっかけに、
明らさまになったにすぎません。

 

今回の事件がなくても、何か別な事件が起きたでしょう。

 

日大アメフト事件によって、
元TOKIOの山口達也の飲酒セクハラ事件は
すっかり語られなくなりましたが、これも同じ体質です。

 

今までも、ジャニーズのメンバーが様々な事件、不祥事を起こしてきましたが、
事務所の力によって握りつぶしてきたわけです。

 

今回も、示談になっていたようなので、
今までのジャニーズ事務所なら、握り潰せたかもしれません。

 

これは、週刊誌的には、「ジャニーズ事務所の弱体化」とも言われますが、
それだけではなく、
「オープン」の時代が加速しているからなのです。

 

ジャニーズ事務所の力を使えば、
マスコミ(テレビ、新聞、雜誌)を封じることは可能でしょうが、
SNSの全ユーザーをコントロールすることはできないのです。

 

SNSで誰かが暴露すれば、
マスコミの報道規制など無意味化する。

 

これが、
今の「オープン」の時代の特質なのです。

 

「オープン」の時代というのは、ある意味怖ろしいのですが、
オープンにしてやましいことがなければいいわけなので、
公明正大で全てをさらけ出しても恥ずかしくない、
「組織」や「企業」を作る。

あるいは、そういう「個人」であることが必要となります。

 

組織や企業の不祥事も隠しようがない。

 

隠せば隠すほど、「隠した!」という事実も拡散して、
余計火の粉は広がるだけです。

 

「オープン」の時代は、決して悪い面ばかりではありません。

 

#日大アメフト部、タックルをした宮川泰介選手は、
記者会見で胸中を赤裸々に語り、評価を上げる。

宮川選手の学生、単独による記者会見は、
異例なものとなりましたが、
事実を率直に語った会見を
ほとんどの人は好意的に見たようで、
Facebookやブログなどに、
彼の勇気を称えるコメントが多数書き込まれました。

 

それは、「オープン」の時代だから。

 

事実関係がそのまま明るみに出たことで、
彼の「板挟みの状況」が、多くの人の知るところとなり、
共感する人が現れた、ということ。

 

内田前監督や日大は、今が「オープン」の時代であるということに
全く気付いていないようで、自らの評判を下げる言動、行動しかしていません。

 

宮川選手は、今どきの大学生。
少なくとも、今が「オープン」の時代であるということを理解していたのでしょう。

 

率直に話せば、許してはもらえないとしても、理解はしてもらえる。

ということを、直感的に感じたから、
素早い記者会見につながったのでしょう。

 

これからの時代、
隠蔽体質は絶対にダメなのです。

 

他にも、隠蔽しようとして火の車になった事件はいくつもありますが、
SNSの時代に、隠蔽は不可能なのです。

 

これだけの事例が出ているのに、
SNSを使わない、頭のかたい人たちには、それが全く理解できない。

 

今回の日大の対応の悪さも、そういう理由だと思いますが、
それは旧態依然として多くの企業、組織に、全て当てはまる話なのです。

 

パワハラやセクハラ。

10年前、20年前は、当たり前で通っていたものが、
今や、一瞬のもとに白日にさらされる時代となった。

 

そこに気付き、
全てをさらけ出しても恥ずかしくない「組織」「自己」を
作っていくしかないと思います。

 

それができない企業、組織は、
今回と同様な騒動を起こして、沈没していくのです。

 

さて、ネガティブなニュースばかりが流れる中。

 

5月18日、藤井聡太六段が、七段に昇段したニュースが流れました。

先日、六段に昇段したばかりですが、ものすごいスピード昇段です。

 

さて、藤井聡太7段の昇段と、
「オープン」がどう関わっているのでしょう?

 

藤井聡太7段の強さの秘密は、

一言で言うと、“「オープン」の時代を先取りしているから”

というのが私の分析です。

 

将棋の世界では、全ての公式対局の棋譜が公開されており、
対局終了直後から、その棋譜を見ることができます。

 

他の棋士の棋譜を研究するのが、
棋士にとって当然の勉強とされています。

 

そんな中、藤井7段と対局した棋士は、
藤井7段について「想像もしない意外な手を打つ」
と言います。

 

それは、いわゆる定石に縛られない自由な発想をしている
ということです。

 

「オープン」の時代では、
全ての人が同じ情報を共有することになります。

その共有情報を必死に分析しても、同じ結果しか出ないのです。

 

つまり、情報の分析だけでは、
他の人より抜きん出ることが、非常に難しい時代となります。

 

では、どうするのか?

 

それは、他の人と違った発想、考え方。

あるいは、直感や独創性というもので、
差別化するしかないのです。

 

既存の常識、今までのやり方、定石にとらわれない
ということです。

 

さらに、今後は人工知能もいたるところで導入してくるので、
通り一遍の分析では、全て似たような結果、
結論にしかたどりつかないはずです。

 

私は、「オープン」の時代は、
「個人」、そして「個性」の時代だと思います。

 

人から凄いと思われる「個性」を持っている人は、
多くの人から支持され応援される。

 

アンフェアなことや法律を逸脱することをする。
悪い「個性」は、徹底的にバッシングされる。

 

今までの日本は、「他の人と同じ、横並び」であることが
重要な価値観と考えられていました。

 

しかし、
「オープンの時代」「人工知能」の時代においては、
「横並び」の価値はゼロとなります。

 

間違いなく、これからの10年は、
「オープン」の時代、「個性」の時代になります。

 

あなたには、その準備ができていますか?

 

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