>全世界が言葉を失った、戦慄のSFノワール。
というキャッチ・コピーだが、実際に映画を見ると、
間違いなく言葉を失う。
良い意味か、悪い意味か、人によっては異なるだろうけど・・・。
『ヴィデオドローム』『裸のランチ』などで知られる
鬼才デヴィッド・クローネンバーグの息子
ブランドン・クローネンバーグの長編監督第2作。
私はデヴィッド・クローネンバーグの作品をリアルタイムで見てきた世代です。
当時のクローネンバーグの人気というのは、凄かったですね。
クローネンバーグの独特の雰囲気、世界観、
型にとらわれない映像やストーリー展開。
『ポゼッサー』を見て、
良い部分を息子ブランドンは受け継いでいる、
と思いました。
第三者の「脳」に金属端子を埋め込み、
所有者<ポゼッサー>として「人格」を乗っ取った上で
殺人を行う完全無欠の遠隔殺人システム。
『インセプション』のSFホラー版と言えば、
ほめ過ぎかもしれませんが、相手の脳内から意識に潜入する、
という『インセプション』に通じるコンセプトはおもしろいです。
冒頭、10分のストーリーが全くわからず、唖然とします!
何だ、この難解さは!!
でも、最後まで見ると、なるほどとわかる。
これから見る方は、最初の10分は、
集中力を高めて見ていただきたい。
ただし、非常に血なまぐさい作品です。
残酷描写も強め。
ということで、万人向けではないものの、
ヴァイオレンス強めの作品や
昔のクローネンバーグの作品が好きな人は、
大いに楽しめる作品と思います。
『ポゼッサー』樺沢の評価は・・・・・・ ★★★★ (4・2)
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