映画『母性』。
超ヘビー級の作品だった。
「言語化の凶器」とでも言おうか。
言葉にしないと、あなたの気持ちは伝わらない。
しかしながら、日本人は自分の気持ち、
本音を滅多に言語化しないものだから、
言いたいことをスバッと伝えると、言い方に注意しないと辛辣。
ナイフのように相手の心に突き刺さることになる。
言うならば、「言語化の凶器」だ。
誰でも、自分の親とは、葛藤や軋轢があるのは当然。
しかし、それを言葉にしないで、我慢したり、
うやむやにする場合が多い。
そうした感情を封じ込めるのは、メンタルによくない。
しかし、言いたいことをずばっと伝えるのも、
注意しなくてはいけない。
言葉は、「薬」にもなるし、「毒」にもなる。
伝え方の難しさを、改めて感じされる。
特に親子のような、近い関係ほど、
1度突き刺さった言葉は、
修復できないダメージを与えるのかも知れない。
なんてことを考えながら、『母性』を見た。
母性は、弱すぎても、強すぎても良くない。
本作には、「毒親」と「天使のような母親」。
全く真逆な母親が二人登場する。
天使のような愛情深い母親が良いのか
というと、かならずしもそうではないのだ。
正直、見ていて苦しい映画。
しかし、自分の親や子供との関係性を見つめ直すには、
絶好の機会を与えてくれる作品かもしれない。
『母性』樺沢の評価は・・・ ★★★★ (4・3)
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