アカデミー賞授賞式前日に
映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
(以下『エブエブ』)を見ました!
アカデミー賞では、なんと7部門を授賞し、
『エブエブ』旋風が吹き荒れました。
樺沢の映画の感想をまとめておきましょう。
圧倒的におもしろい。そして、圧倒的に感動した!
こんなに面白い映画は、滅多にない。
私は、「情報量が多い」「話の入り組んだ」映画が大好きなのですが、
その点で言うと、クリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット』(2020年)
以来のおもしろさ! と言っても、過言ではないでしょう。
見る前は、マルチバースの映画ということで、期待度は0(ゼロ)でした。
マルチバースといえばマーベルのですが、
マーベルのマルチバースものは、結局、
「過去をやり直す」話で、タイムマシンものと何も変わらない。
私は、「過去をやりなおす話」が、大嫌いです。
私たちは、「今」この時間軸を生きているのですから、
「今」を大切に生きないで、どうるのでしょう?
ということで、「マルチバースもの」は「タイムマシンもの」と並び、
つまらない映画の典型に思えていたので、本作には全く期待はなかった。
しかし、しかしです。
本作ではマルチバース映画の概念を根底から変えた! と言えるでしょう。
具体的にどのように変えたのか・・・は、見てのお楽しみ。
予告編を見ると、
普通のおばさんが、マルチバース世界の救世主となる。
みたいなストーリー。
『マトリックス』のカンフー版か・・・。
ここもテンションが上がらないのですが、
実際は、クリストファー・ノーラン作品にも匹敵する巧妙な世界観。
そして、練りに練った複雑なストーリー。
そして、胸熱なテーマとラストに、ボロボロと涙がこぼれました。
人間は、「もし、あの時〇〇していたら」と、
過去を思い出しては後悔します。
本作でも、そこが重要な鍵となります。
主人公のイブリンは、コインランドリーの経営と税務調査で
てんてこ舞い。「幸せ」とは、ほど遠い状態。
夫のウェイモンドは、「離婚」を考えるほど。
そして、娘のジョイは、親子喧嘩をして、家を出て行きます。
最悪の家庭。家族関係・・・に思えた。
イブリンは、とある事情で、
マルチバースを行き来し、もう人の自分のあらゆる体験を
追体験し、様々な能力を獲得します。
これは、あらゆるパターンの人生を生きたらどうなるのか・・・
という思考実験でもあります。
あるいは、「視座転換」の話と言ってもいい。
視座を転換するだけで、現実は何も変わらなくても、
現実を肯定し、愛情がわき上がり、幸せを感じることができるのだ、と。
家族のゴタゴタの話が、
「マルチバース世界が破壊する」という壮大なストーリーにすり替わる。
ある種「トンデモ」的なストーリー展開でありますが、
基本はコメディなので、大笑いしながら、
展開の早いストーリーに巻き込まれます。
笑いあり、アクションありのエンタメ作品でありながら、
哲学的、心理学的、仏教思想、東洋哲学も盛り込んだ。
壮大な世界観の物語。
何よりも、ポジティブな視座と家族愛にあふれているのが素晴らしい。
数年に1度の傑作!
と言って良いでしょう。
ただし、情報量が『マトリックス』や『テネット』なみに膨大なので、
映画を見なれない人には、
「全く意味が分からない」ということもありえます。
本作の評価が二分しているのも、そのせいでしょう。
私は、圧倒的な肯定派です。
なぜならば、ストーリーやマルチバース描写をのぞいても、
これほど「夫婦愛」や「親子愛」に満ちあふれた作品は、
滅多にないからです。
見ると必ず心が温かくなる!
是非とも、見てください。
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
樺沢の評価は・・・・・・・・・・・・ ★★★★★(4・9)
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