「樺沢さんは、テレビ撮影で緊張しないのですか?」
と、よく質問されます。
全くしません。
なぜならば、いつもYouTubeの撮影をしているので、
カメラ慣れしているからです。
何事も、慣れてしまえば、過度な緊張はしないのです。
緊張とは、脳科学的に言えば、扁桃体の興奮です。
身の危険を感じる状態になると、扁桃体が興奮して、
ノルアドレナリンが分泌され、
「恐怖」と「不安」という感情とともに、緊張状態に陥ります。
ザックリいうと、
命の危険、身の危険を感じる状態にさらされると、
扁桃体が興奮して、緊張するのです。
「試験を受ける」
「面接を受ける」
「人前で話をする」
「テレビに出る」
などの状況は、初めて経験する、
あるいは、数度しか経験していないから、
「いったいどうなるかわからない」
「失敗するかもしれない」
と不安、恐怖が現れます。
でも、模擬試験を10回受ければ、試験慣れして、
「試験を受ける」が、当たり前の状況になります。
「人前で話をする」ことも、100回もすれば、
当たり前の状況になります。
「面接を受ける」のも、模擬面接を10回しておけば、
面接がかなり当たり前の状況になります。
「テレビに出る」のも、10回も出れば、
当たり前の状況になります。
10回とか100回とか経験することで、
命の危険、身の危険を感じることがなくなる。
それが、「場慣れ」の脳科学的な意味です。
でも多くの人は、緊張するから、苦手だからと、
そうしたシュチエーションを避ける傾向があります。
「人前で話をする」のが苦手なあなたが、
「上司から100人の前でプレゼンしてほしい」と頼まれたら、
何とか理由を見つけて、プレゼンを断ろうとするはずです。
やるべきは、逆です。
緊張するから、苦手だから、
敢えて、自分から「やらせてください」と言うべきなのです。
逃げているかぎり、いつまでも「緊張」は追いかけてきます。
自分から望んで挑戦していけば、すぐに「慣れ」の効果で、
過度の「緊張」とは、おさらばできるのです。