シアトルで、「Amazon GO」がオープンしたそうです。
「Amazon GO」を一言で言うと、
レジのないコンビニ。
入口で地下鉄の改札のように、
Amazon Goアプリのバーコードをスキャンする。
あとは、商品を手にとって、そのまま持ち帰るだけ。
レジはないので、レジの行列に並ぶ必要もなく、
小銭を持ち歩く必要もありません。
センサーがどの商品を手に取ったかを正確にカウントし、
アマゾンアカウンから自動的に代金が引き落とされるからです。
昨年、中国でも無人コンビニがオープしましたが、
「無人コンビニ」「無人店舗」が世界中に広がるには、
もう少し時間がかかりそうです。
それとは対称的に、日本のコンビニ店では、
「店員の確保」がものすごくたいへんであると聞きます。
実際、都内ですと、コンビニ店員の少なくない割合が、
外国人になっています。
また、私の友人の飲食店経営者。
店の売り上げが絶好調なので、多店舗展開したいとのことですが、
スタッフが集まらないので、店を広げるのが無理だといいます。
さらに、既存店のスタッフもなかなか長続きしない。
せっかく、一通り教育したと思ったら、
「辞めさせていただきます」と、すぐにいなくなるそうです。
彼は、「今どきの若い者は・・・」と嘆きますが、
「すぐに辞める若者」がいる一方で、一つの店で「長く働き続ける若者」
がいるのも事実です。
多くの店舗経営者は、
「求人に人が集まらない」と本当に苦労されていますが、
商店主専門ビジネスコーチ、岡本文宏さんの新刊
『できる人材がすぐに辞めない職場のつくり方』を読むと、
目からウロコとも言うべき、
「求人」の問題を解説する究極の解決法が書かれていました。
それは、「すぐに辞めない職場を作る」ということ。
つまり、
店員やスタッフが辞めなければ、
「求人」で苦労することない、
というわけです。
全くその通り!!
しかし、実際「辞めない職場」を作るのは、
簡単ではなさそうです。
そもそも、先程の私の友人のように、
「スタッフがすぐに辞めるのは、今時の若者の特徴」
と考えて、あきらめてしまっている経営者も多いと思います。
この本によると、
辞めやすい職場として7つの特徴を挙げています。
1 ニーズが満たされない
2 人間関係がよくない
3 会話がない
4 相談できない
5 教育が足りない
6 関心がない
7 将来が見えないの7つです。
つまり、これらの7つのポイントを改善していけば、
「すぐに辞めない職場」を作ることができる、
ということです。
実際に、この本では
(1)辞めない職場を作るマネージメント法(会社の作り方)
(2)辞めない人材の採用法
(3)辞めない人材を育てる教育法
の3つのステージから、
「すぐに辞めない職場」の作り方を解説しています。
つまり、
(1)やりがいのある、コミュニケーションが密な職場を作る。
(2)そこで、その職場の雰囲気にマッチした、辞めづらい人材を採用する。
(3)さらに、入った人材を辞めないように教育する。
三段構えで「辞める」理由を完全につぶしていきます。
これを実行すると、効果が出ないはずがない、と思えます。
もう一つ、この本に強く共感するのは、
結局のところ「働きやすい職場を作ろう!」
ということがテーマになっている点です。
やりがいがあり、前向きに働ける。
コミュケーションが密で楽しく働ける。
ブラック企業が多数暗躍する昨今。
このような「働きやすい職場」がドンドン増えれば、
うつ病などの「メンタル疾患」になる人も、
減るのではないでしょうか。
「すぐに辞めない職場」の作り方、イコール
「働きやすい職場」の作り方であり、
「ホワイト企業の」の作り方でもあるのです。
是非、あなたの職場も、
少しでも「働きやすい職場」に改善する。
結果として、スタッフ、店員、社員が、
楽しく働ける職場ができ、
スタッフも辞めないで、長期間働いてくれる。
従業員も経営者も両方がハッピーになる方法が、
本書には書かれているのです。
ということで、
スタッフ、店員、社員を多く抱える経営者の方には、
是非、読んでいただきたい一冊です。