アウトプットすると記憶に残る!
といいますが、
なぜアウトプットすると、圧倒的に記憶に残りやすいのでしょうか?
アウトプットとは、いうなれば、
運動神経を使って、筋肉を動かすことです。
手の筋肉を動かして「書く」。
口や喉の周りの筋肉を使って「話す」。
いずれも筋肉を使っています。
「書く」「話す」といった運動神経を使った記憶は、
「運動性記憶」と呼ばれますが、
運動性記憶の特徴は、
一度覚えるとその後はほとんど忘れることはないことです。
あなたは、自転車に乗れますか?
ここ数年間、自転車に乗っていなかった。
3年ぶりに自転車に乗ったら、自転車の乗り方を忘れていた。
ということは、絶対にありません。
ピアノを弾く、ワープロのブラインドタッチなど、
反射的な、いわゆる体で覚えるような運動技能は、
「運動性記憶」として記憶されているのです。
筋肉や腱を動かすと、その運動は小脳を経て、
海馬を経由し、大脳連合野に蓄積されます。
小脳を経由するので、経路が複雑となり、
多くの神経細胞が働くことで記憶に残りやすい。
「運動性記憶」は、
一度覚えたら忘れにくい、という特徴があります。
特に、手の筋肉を使う「書く」という作業は、
「運動性記憶」の強化に役立ちます。
通常の教科書を読んで覚える「暗記」は、
関連性がないもの同士の記憶「意味記憶」です。、
「意味記憶」は覚えにくく、忘れやすい特徴があります。
そこで、「書いて覚える」「声に出して覚える」ようにするだけで、
「運動性記憶」として記憶することができるのです。
運動神経を使う「アウトプット」は、
覚えにくく忘れやすい「意味記憶」ではなく、
一度覚えたら忘れない、「運動性記憶」に変換されるので、
忘れづらいということがいえます。
「興味深い」インタレスティングの綴りを、
1文字ずつ、アルファベットで言ってみてください。
結構難しいと思います。
では、ペンでその綴りを書いてください。
interesting
多分、書けた人が多いと思います。
口で言えないのに、手で書くと覚えている!
これが、「運動性記憶」です。
さらに「書く」と「話す」とでは、
「書く」ことの方が記憶に残りやすいといわれます。
それは、「書く」ことによって、
脳幹の網様体賦活系が刺激されるからです。
網様体賦活系とは、
大脳皮質全体にアセチルコリン系、セロトニン系、
ノルアドレナリン系神経を投影し、
注意と覚醒をコントロールする。
いうなれば、「注意の司令塔」です。
網様体賦活系は、私たちが処理する膨大な情報の中から、
積極的に注意を向けるべきものと、
そうでないものを区別するフィルターとしての機能を持っています。
「書く」ことによって、網様体賦活系が刺激される。
それによって「それは重要な刺激ですから注意しなさい!」
という指令を脳全体に行き届かせることができるのです。
つまり、「書く」ことは間違いなく脳の刺激となって、
勉強効果につながるのです。
勉強の結果を出したいのなら、
書いて書いて書きまくればいい。
さらに、書きながら、書いている内容を、
声に出して音読するとさらにいい。
話す。書く。
アウトプットすると、圧倒的に記憶に残るのです。