「日本精神神経学会」、本当に勉強になりました。
日本のトップの精神科医、研究者の方々が集まり、
最新の研究成果を発表する会。
まだ、論文になっていないデータもたくさん発表されていて
ビックリしました。
さて、私が受講した
「科学的エビデンスと脳基盤に基づくポジティブ精神医学」。
これも非常におもしろいシンポジウムでしたが、
そのエッセンスと「気付き」を、
忘れないうちに共有しておきます。
ちなみに、樺沢の解釈もかなり追加していますので、
シンポジウム、そのまんまの内容ではありません。
「ポジティブ心理学」という言葉を聞くと、
多くの人は、非常に「いかがわしい」印象を持ちます。
ポジティブ思考にしたくらいで、人生が変わるはずがなかろう。
自己啓発セミナーの延長か、何かか?
ほとんどの人は、
「ポジティブ心理学」と「ポジティブ思考」
実は全く違うのです。
というか、むしろ「ポジティブ心理学」は
「ポジティブ思考」を否定しています。
「アフリカに行った靴屋の話」を
聞いたことがある人は多いでしょう。
靴屋のセールスマンが、アフリカに派遣されました。
派遣されたセールスマンは愕然とします。
そこにいた人達は、全員が裸足で歩いていました。
靴をはいている人は、一人もいなかったのです・・・。
さて、あなたならどう考えますか?
「誰も、靴をはいていないなんて独占市場だ!」
とポジティブ思考で考えよう!
というのが、自己啓発の考え方。
「ポジティブ心理学」は、
根拠なき「ポジティブ思考」を否定します。
つまり、
何の根拠もなく
「誰も、靴をはいていないなんて独占市場だ!」
と考えては行けない!
というのが、ポジティブ思考です。
「本当に、靴は売れないのか?」
「やってみなければわからない」
「何人かに靴をはいてもらってリサーチしてみよう」
「どうしたら売れるか考えよう」
これが、ポジティブ心理学的考え方、です。
つまり、「ネガティブ」にも「ポジティブ」にもぶれずに、
冷静に現実を見よう!
というのが、ポジティブ心理学のスタンスです。
私が、動画などでよくいう「ニュートラルに考えよう!」
これが、まさにポジティブ心理学の立ち位置、なのです。
さらに、最近では「ポジティブ精神医学」
「ポジティブ精神医学」とは、
「ウェルビーイングの理解や促進を伴う科学と実践」。
「ウェルビーイング」とは、「健康」な状態。
それも、
ただ「健康である」=「病気でない」という
だけではなく、「楽しい」「幸せ」である
精神状態を目指します。
「ポジティブ精神医学」では、
どのような行動を通してウェルビーイングを
実現するかというと、
「学ぶ」
「気づく」
「つながる」
「活動する」
「与える」
この5つの行うです。
これ、全て私の本にかかれていますね。
本やセミナーで学ぼう。
「気付き」が重要。
人とつながることが重要。
行動する! 「活動する」ことが現実を変える。
そして、「与える」、感謝することをしよう。
完全に偶然ではありますが、
私が今まで構築してきた仕事術や健康法は、
「ポジティブ心理学」「ポジティブ精神医学」の
考え方に非常に近いものであった、
ということに改めて気付かされます。
「ポジティブ心理学」と出会ったのは、数年前なので、
それ以前から、こうした考えを推奨していたので、
別にパクったわけではないのです(笑)。
従来の精神医学は、ハソジェネシス(病因追求論)に基づき、
病気の原因を究明し、治療することを目的としていたのに対し、
「ポジティブ精神医学」では、サルートジェネシス(健康創生論)
基づき、「予防」を重視し、
活発に活動できて精神的にも満ち足りた健康を目指します。
「予防」を重視する私としては、
非常に強く共感するのでした。
日本の精神医学の中にも、
このように「予防」を重視する先生が増えてきている、
というのはとても重要な流れだと思いました。
ポジティブ心理学、ポジティブ精神医学の考え方は、
これからもブログで、積極的に取り上げていきたいと思います。
★今回の講師、須賀英道先生(龍谷大学)の本
幸せはあなたのまわりにある
─ポジティブ思考のための実践ガイドブック
(須賀英道著、金剛出版)
タイトルに、思いっきり「ポジティブ思考」と入っている・・・(
★ポジティブ心理学 おすすめの一冊
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