YouTube「精神科医・樺沢紫苑の樺ちゃんねる」
http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P8062865
あるいは「Peing 質問箱」というサイトで、私は
質問を募集していて、毎日たくさんの質問が届きます。
しかし、一言で言うと
「主治医と相談してください」
「主治医に質問してください」
の一言で終わってしまうような質問が多いです。
例えば
「うつ病でスルピリドを処方されていますが、
ウィキペディアではうつ病には推奨されない、
となっています。飲み続けて大丈夫ですか?」
という質問がありました。
スルピリドは、最近のうつ病の第一選択薬であるSSRIが
発売される前に、つまり20年以上前に、
うつ病によく使われていた薬です。
なので、最近のうつ病ガイドライン的には、
推奨薬に含まれていません。
しかし、食欲不振の強いうつや、中年女性のうつなどには、
非常によく効く薬で、
私の年齢以上のベテランの精神科医であれば、
そうした使い方にも習熟しているので、
うつ病でスルピリドという使い方は十分にありえます。
しかし、それはあくまでも私の推測。
実際、主治医が何を考えて、何を目的に、
第一選択薬ではないスルピリドを敢えて処方したのかは、
主治医、本人以外は知りようがありません。
だから、
「主治医と相談してください」
「主治医に質問してください」
ということになるのです。
その他、多くの質問もそうです。
薬や治療で不安があれば、まず主治医に相談するべきで、
私が答えられるのは、「一般論」だけ。
実際にあなたを診察している、あなたの主治医の答えの方が、
100倍正しいと言えるでしょう。
もっと主治医とコミュニケーションをとりましょう。
些細な相談もできないようでは、病気が治るはずがない。
多くの医者は、質問や相談について好意的にとらえます。
あなたの遠慮が、
「病気が治らない」原因を作っているかもしれません。
ですから、自分の治療や薬で疑問や不安があれば、
まず主治医に相談、質問してほしいと思います。
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