書評/映画評

ベイビー・ブローカー ~心に傷を負っているからこそ・・・

是枝裕和監督の『ベイビー・ブローカー』を初日鑑賞。

魂を揺さぶられた・・・。
泣けた・・・。

是枝監督作品は、やはり、深い。

一言で言えば、
『万引き家族』をロードムービーにしたような作品。

是枝監督は、「ありそうで、ない」ではなく、
「なさそうで、ある」作品を作ります。

全く現実的ではない奇抜な設定なのですが、
圧倒的な人物描写によって、
「そういうことがあっても不思議ではない」
という説得力を生み出していく。

奇異な設定を使うことで、
人間の本質が、より浮き彫りにされるのです。

後半、人物たちの過去が少しずつ明かされ、
「共感」が連鎖していく展開には、涙が止まりません。

心に傷を負っているからこそ、
心に傷を負っている人の気持ちが分かる、
という。

「子供を産む責任」。
超ヘビー級の重たいテーマですが、
ソン・ガンホ(『パラサイト 半地下の家族』)のユーモラスな存在感、
そしてロードムービーのような変化する映像。韓国各地の風景。

今までの是枝監督と比べると、イメージは明るく、
とても見やすい作品になっています。

親と子のテーマを4重構造のミルフィーユ仕立てに仕上げた
是枝監督の脚本も秀逸。

見て欲しい。そして、考えて欲しい。
そして、語って欲しい一作。

『ベイビー・ブローカー』樺沢の評価は・・・ ★★★★☆ (4・7)
年間ベスト10、上位入賞水準です。

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