書評/映画評

BLUE/ブルー ~適性を活かせ!

ボクシング映画『BLUE/ブルー』。
松山ケンイチの肩の力が抜けた演技が良かった。
いろいろ考えさせられる作品である。

瓜田(松山ケンイチ)は、連戦連敗。
とにかく弱い。
後輩たちからもバカにされる。

彼のボクシングの分析力は凄い。
それぞれの選手の長所、短所を見抜き、
適切にアドバイスをしていく。

瓜田の後輩・小川(東出昌大)は才能とセンスに恵まれ、
日本チャンピオンに挑戦するほどの実力。

瓜田は、チャンピオン戦の対戦相手を徹底分析し、
小川に策を授ける。

ボクシングをやる以上、
強い方が良いに決まっているが、
人に「適性」というものがある。

そうした「適性」を活かした生き方というものがあっていいはず。
人には、認められづらいけども。

一方で、順風満帆に見えた小川は、
脳のダメージで頭痛やめまいに悩まされる。
ボクサーを続けられるかどうかも微妙だ。

ものすごくうまく行っている人にも、
人には言えない悩みがある。

うまくいってなさそうに見える人にも、
「楽しい」ことはある。

本作は、私たちに
「物事」や「生き方」の多面性を示してくれているのだ。

1日に10個の出来事が起こる。
楽しいことが5個。つらいことが5個。
成功している人もそうだし、
うまくいっていない人てせもそうだ。
どちらに注目するかで、人生は変わる。

ボクシングを愛する瓜田は、
試合では連戦連敗であったが、
彼は幸せだったのか、不幸せだったのか。

いや、○か×か。
0か100かで、「幸せな人生」を測る方が間違っている。

人生には、いろいろなことが起きる。

100%、楽しい人生もなければ、
100%、不幸な人生もない。

新人ボクサー楢崎を恵那自他、
柄本時生が良い味を出していた。

彼は、最初は「強く見せたい」という
不純な動機でボクシングを始めるが、
徐々に「ボクシング」のおもしろさ、楽しさ。
その魅力に目覚めていく。

そう。
「楽しい!」「おもしろい!」ということを
やっていけば、それは楽しい人生なのだ。

もちろん結果もあるかもしれない。

でも、「本当に楽しい!」と思っていれば、
それは結果を超越するし、
結果として「楽しい人生」「充実した人生」と
言えるのではないか・・・。

それにしても、松山ケンイチ、東出昌大、柄本時生の
ボクシングシーン。

見ていて、プロボクサーとして全く違和感がない。
どれほどボクシングの練習をしたのだろうか。
凄い役作り。役者としてのプロ根性が凄いと思った。

『BLUE/ブルー』樺沢の評価は・・・・・・ ★★★★ (4・2)

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