書評/映画評

8番出口 ~私たちの人生に出口はあるのか?

冒頭は、ありがちなソリッドシチュエーション
(状況固定のスリラー、サスペンス)もの。
 
あるいは脱出ゲームの映画版か・・・と思いますが、
徐々に主人公の深層心理に食い込んできます。

8というのは、言うまでもなく
「∞」(インフィニティ、無限大)の象徴。

8番出口までの無限ループが、
私たちの毎日の通勤地獄、
日々のマンネリ生活。

あるいは、私たちの人生の比喩
であることに気付くと、ギョッとするのです。

私たちも、皆
「出口の見えない無理ゲー」の
参加者なのだと・・・。
  
そのマンネリの無限ループから脱出する鍵は、
「観察」と「気付き」というのもいい。

 
正確に言えば、
観察→気付き→行動化
 
気付いても行動しない人は多い。
というのは、ラストにつながる重要な伏線。

優柔不断で、事なかれ主義の
主人公を演じる二宮和也。

背景やシチュエーションもほとんど変わらないので、
演技、特に表情で、心理を表現するしかない。
難しい役柄ですが、なかなかの好演です。
 
そして、何度も通り過ぎる「おじさん」役
河内大和の演技力が凄かった。
  
無表情の怖さ。
そこからの、表情変化の怖さ。
 
シンプルなストーリーですが、
それだけに見る側が、
どんな「テーマ」に気付くか
が問われる作品。

私たちの人生に「出口」はあるのか?
が問われている。

>私たちの退屈な無限ループから脱出するには、
>昨日と違う行動をするしかない!

が、私の気付きです。

『8番出口』樺沢の評価は・・・・・・ ★★★★ (4・3)

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