書評/映画評

ゴジラ-1.0 ~最高!

『ゴジラ-1.0』が最高!

まさかゴジラで魂が揺さぶられるとは。
4回、号泣した!
 
トラウマには、打ちのめされる。
しかし、そこで押しつぶされちゃダメなんだ。
生きて、抗え! 
のテーマがビシビシ、心に響きます。
 
昭和。終戦直後という場面設定。
初代ゴジラへのリスペクトも含めて、必然性を感じます。

そして、国家も米軍も全く役に立たない。
民間。そして「個」の力で大きな危機を突破しよう! というくだりは、
まさに今、「令和」に通じるテーマが込められている。

なぜか、日本に上陸するゴジラは、
日本に襲いかかる、様々な「災厄」「困難」の象徴。

結局、そうした困難に対して、
政府、国家や外国の助けなどは期待できない。

結局、人に頼らずに、
自分たち何とかする。
自分で乗り越えて行くしかないのだ!!
という。

本作では、
そこに「自らのトラウマ」を「自ら乗り越えていく」
という「個」のテーマが、さらに上乗せされています。

本作を、単純に「反戦」映画と、くくるのは少々残念。
「反戦」というよりは、むしろ「闘え」と言っている。

自分と向き合い、自分と闘い、自分で乗り越えろ! と。

自分でコントロールできないものに、
打ちのめされるのではなく、
少しでもできることをやっていこう、と。
本作では「抗う」という表現で表現されていますが・・・。

先日、『ザ・クリエイター/創造者』を見たときに、
「最近のVFX技術は凄い!」と思いましたが、
今回『ゴジラ-1.0』を見て、
「日本のVFX技術も凄い!」と思いました。

ゴジラの銀座破壊シーンはド迫力ですが、
空襲で焼け野原となった東京。
徐々に再建されていく、戦後復興の町並みの
リアル再現もグッとくる。
戦闘機や戦艦など、
メカの描写もマニアックで心惹かれました。

『シン・ゴジラ』(ゴジラの動き)
『ALWAYS 三丁目の夕日』(昭和の町並みの再現)
『永遠の0』(戦闘機や戦艦の造形、動き)
山崎貴監督の、今までのVFX技術の積み上げがあって
今回のハイレベルなVFXが実現した!
まさに、山崎監督の集大成とも言える作品です。

ストーリー的にも、
『永遠の0』の太平洋戦争とは何だったのか? 戦争を再考する。
『ALWAYS 三丁目の夕日』のご近所の助け合い。
苦しい時代も前向きに乗り越えて行こう。
といった要素が、合体しています。

あるいは、初代ゴジラへのリスペクトは当然として、
『JAWS』や『エアヴァンゲリオン』といった名作映画への
オマージュも随所に詰め込まれ、
映画ファンとしては思わず「ニヤリ」とする描写が多数。

演技陣も好演、
特に吉岡秀隆は最高!
安藤サクラのおっかさん役にも泣けた。

序盤の神木隆之介は、演技の堅さがみられますが、
後半、トラウマに悩まされるあたりから、ドンドン良くなっていく。

山崎貴監督といえば、VFXのイメージが強いですが、
『ALWAYS 三丁目の夕日』や『永遠の0』も監督している。
ヒューマンドラマや役者の人間味を引き出す演出も上手い! 
と改めて思いました。

正直いうと、私は、ゴジラに関しては、
それほど思い入れはありません(笑)・

そういえば、今回、ゴジラの登場シーンが少ない。

怪獣映画ではなく、
圧倒的な危機、ピンチに陥った時の
「限界状況の心理劇」として描かれているのが、
私がこの作品が「おもしろかった!」理由かと、
自己分析するのです。

『ゴジラ−1.0』樺沢の評価は・・・・・・ ★★★★(4・7)

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