書評/映画評

仕事に関する9つの嘘 ~仕事の常識が崩壊する

「最高の計画」があれば勝てる。
「目標」設定が重要である。
「ワークライフバランス」が重要である。
「リーダーシップ」が重要である。
「フィードバック」が重要である。
 
何を当たり前のことを・・・と思いましたか。
 
これら、自己啓発書に必ず書かれているような
「働き方の常識」が全て「嘘」だった・・・としたら、
驚きますか?
 
『仕事に関する9つの嘘』(サンマーク出版)

は、かなり衝撃的な1冊です。
 
例えば、「計画」というものは、ほとんど意味がない。
綿密な、最高の計画を練るのは時間の無駄なのです。

なぜなら、ほとんどの計画は「変更」されるから。
そして、せっかく立てた「計画」に縛られ、
臨機応変さを失うからです。
 
では何が重要なのかというと、「情報」だといいます。

>完璧な計画を立てるより、できるだけ多くの情報と
>意志決定を開放するほうが、リーダーははるかに
>大きな効果をあげられる。

そうです。

さらに、上司の「指示」も意味がない。

>指示を与える頃には先に進んでいて、
>その指示自体が間違っているということも多い

からです。

つまり、会社は正確で最新の情報、
データを集めて現場に提供する。

チームの知性を信じ、現場のチームに、
臨機応変な意志決定を委ねることが、
勝利の秘訣。生産性アップの秘訣であるといいます。

 
全くその通りです。会社の経営者や自分の上司に、
この本を読ませたくなります。
 
現在の企業の「無駄」「非効率」の原因を
見事に指摘しています。
 
本書は、経営者、管理職でなくとも、
全てのサラリーマン、ビジネスマンに役立つ内容を含んでいます。
  
例えば第1章の「どの会社で働くかが大事」は嘘である、
という指摘。

これは、ほとんどの会社員は驚くと思います。
「良い会社」に就職することが重要とほとんどの人は思い込み、
せっかく希望の会社に就職したにもかかわらず、
「会社が自分に合わないから辞めたい」
という人も多いのですから。
 
それが、「どの会社で働くかが大事」ではない、
というのです。では何が大切かというと、
「どのチームで働くかが大事」なのです。

現在のほとんどの会社は、チームで動いている。
「個人」でできることは限られていて、
>ほぼ全ての仕事がチームワークで成り立っている
のです。
 
だから「会社」に失望しても、自分の「チーム」を育てて、
卓越した力を発揮することは可能なのだと。
 
偶然にも、これと全く同じことが私の新刊
『ストレスフリー超大全』にも書かれているので、
強く共感するのです。
 
私が気になったのは、
人は「フィードバック」を求めている、
のは嘘であるという記述。

「フィードバック」が重要でない、ということになると、
『アウトプット大全』の存在が、
根本から否定されてしまいます。
 
「フィードバック」を圧倒的に増やした企業が紹介されますが、
その企業は離職率が業界平均の3倍にまで悪化したそうです。

なぜ? 
ネガティブなフィードバックは、
人のやる気を喪失させるからです。

逆に、ポジティブなフィードバックは
人を圧倒的にやる気にさせる。
  
>ポジティブな注目は、ネガティブな注目の30倍効果がある
>批判が脳を「機能障害レベル」におとす

とのこと。
 
つまり、ポジティブなフィードバックが人を育てるということ。
 
そして、具体的な方法としては、
>現時点でうまくいっていることを3つあげてもらう
という方法が推奨されています。
 
これは、私が行っている、
『アウトプット大全』でも推奨している方法と
全く同じ物であります。読んでいて、全く同じ方法が出てきたので、
ビックリしたほどです。
 
フィードバックは「数」ではなく、
ネガティブなフィードバックを減らし、
ポジティブなフィードバックを増やすことが重要なのです。
 
著者はベストセラー
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』の著者でもあり、
データ分析の鬼才と言われるマーカス・バッキンガム。
人材育成の専門家アシュリー・グッドトール。
 
これが、「労働科学」の最前線。
無駄だらけの、生産性の低い仕事術は、
きっぱりと捨てて、
新しい働き方にアップグレードしたいですね。

 
『仕事に関する9つの嘘』
(マーカス・バッキンガム、アシュリー・グッドトール著、サンマーク出版)

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