社会的に大成功している人をみると、
「すごい才能がある」「環境に恵まれていた」と言う人が多いですが、
それは成功のほんの一要素でしかありません。
最も重要な成功法則は、
やはり「継続」です。
ソウルの女王アレサ・フランクリンの
半生を描いた伝記的映画『リスペクト』。
アレサの歌声を知っている人は、
彼女の歌声を唯一無二の「天性の才能」と思うでしょう。
彼女が成功した理由も、当然「才能」だと。
しかし、この映画の中で意外なシーンがあります。
この映画の中で、私の一番好きな部分でもあります。
彼女の歌声が認められ、
大手レコード会社「コロムビア・レコード」と契約し、
華々しくプロデビューします。
しかし、出すアルバム、出すアルバムが全く売れない・・・。
ヒットチャートで69位が最高です(泣)。
現実の厳しさに直面し、
また「何を歌えばヒットするのか」と、アレサは迷走していきます。
全く売れなかった時代が、なんと5年も続きます。
そこで、別なレコード会社に移籍。
新しいプロデューサーと一緒に、自分がやりたい方向性をさぐり、
やっぱり彼女の持ち味である「ゴスペル」をやりたいと、
それを取り入れながら、
自由な歌唱を目指し作られたシングル。
彼女にとっては12枚目のレコードが大ヒットするのです。
アレサのような伝説的な歌手も
全く売れなかった時代があった!!
これも驚きですが、そこで挫折せずに、
夢をあきらめずに、試行錯誤しながら、
くらいついてく姿に心を打たれます。
「才能」や「環境」は、成功の要素ではありますが、
どれほど「才能」があっても、
どれほど「環境」が恵まれていたとしても、
トントン拍子で成功できる人は滅多にいないわけで、
途中であきらめてしまえば、成功することは不可能です。
そういえば、私にも思い当たるふしがあります。
本を出しても、出しても全く売れない。
苦節、26冊。
それでもあきらめずに出し続けて、
初出版から16年目で、27冊めの著作
『アウトプット大全』が大ベストセラーとなりました。
最近では、「樺沢さんは何を書いても売れますね」
と言われますが、全く売れない時代が10年以上も続いた。
そこでも諦めずに、人の役に立つ本とは何か?
そして「書き方」について学び、
「書き方」を工夫し、試行錯誤を続けた結果、
ベストセラーを書けるようになりました。
私も10年以上の「売れない作家時代」を
あきらめなかったからこそ、今があります。
「才能」や「環境」も関係ありますが、
ほとんどの人は、
5年もやって結果が出なければあきらめてしまうのです。
どれほどすばらしい「才能」があっても、
続けない限り、「結果」はついてこないのです。
才能が開花することはないのです。
『リスペクト』は、ジェニファー・ハドソンの歌詞力。
音楽映画として感動的であることは間違いありませんが、
「成功法則」を描き出したビジネス映画として楽しめるのが秀逸です。
一方で、アレサの幼少期のトラウマ。
強権的な父親、暴力的な夫との関係性など、
ネガティブな環境もたくさん描き出されます。
それらに打ち負かされるのではなく、
それを「乗り越えよう」という彼女の想い。
「真の苦しさ」を経験してこそ、
曲を聴く者に「救い」を与えるゴスペルを歌えるようになっていった、
ことがわかるのです。
「苦しみ」は、自己成長の糧となるのです。
打ち負かされなければ・・・。
そのために重要なのは、彼女を支える人たち。
やはり、人と人を支え、人が人を癒やすのです。
実は、私はジェニファー・ハドソンの歌声を
生で聴いたことがあります。
私がシカゴ留学中だった2006年。
ジェニファー・ハドソンは、
子供の頃からシカゴのバプテスト・チャーチの
聖歌隊でゴスペルを歌い続けていました
(その経歴は、全くアレサと同じ)。
『ドリーム・ガール』で、
アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた彼女は、
凱旋コンサートとして、シカゴのサウス地区にある、
彼女が所属していた聖歌隊の「バプティスト・チャーチ」にて、
無料コンサートが開かれる! というので、聞きに行きました。
それは、私の3年間のシカゴ生活でのベスト3に
入るほどエキサイティングな体験となりました。
ジェニファー・ハドソンの歌唱力。
はんぱなかった。
というわけで、ジェニファー・ハドソンもシカゴ出身ということもあり、
彼女の生歌を聴いたこともあり、ハドソンへの想い入れもあります。
今回のアレサ役は、
アレサ・フランクリン本人からオファーを受けたということもあり、
この役を演じることができたのは、
ジェニファー・ハドソンしかいない、
といっても過言ではないでしょう。
いろいろ意味で、魂が揺さぶられる作品。
泣けます・・・。
ということで、『リスペクト』の樺沢の評価は・・・★★★★☆(4・6)
今年の映画のベスト10で、
5位以内には入りそうです(現時点で)。
追伸
樺沢が2006年に書いた記事。
「ジェニファー・ハドソンに会いに行った!」
おもしろいので読んでみて。
https://kabasawa3.com/blog/book-movie/jennifer-hudson
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