書評/映画評

ふりまわされない自分をつくる 「わがまま」の練習 心の中に線を引けば全部うまくいく ~やれば必ず「楽」になる

私にとって、「良い本」の条件は
「その本の内容が明快で一言で説明できる」こと。

それは、内容が「腑に落ちた」ということで、
人に説明できれば、「行動」にうつしたも同じです。
 
例えば、『嫌われる勇気』や『ファクトフルネス』を読み終わった直後に、
その内容を一言で説明できでしょうか? 
少なくとも私にはできませんでした。
 
両書ともインパクトがあり、
読みごたえのある本ではありますが、
なかなか難しい本で、
読んだ直後から実践するのはたいへんな印象です。

一方で『メモの魔力』は、
一言で「メモを抽象度を高める道具にしよう!」という内容。

わかりやすい! 実際にこの本を読んでから、
「抽象度を高める」ことを意識するようになり、
私のメモの使い方は変わりました。
 
その観点からして、本日読んだ心理学本

『ふりまわされない自分をつくる
「わがまま」の練習 心の中に線を引けば全部うまくいく』
(谷地森久美子著、角川書店)

は、非常に良い本だと思います。
 
その内容を一言で言うと、
「心の中に線を引けば全部うまくいく」。

 
あっ、タイトルに書いてあった。
 
心理学ではよく、
「自分と他者との境界線をひく」といった言葉を使いますが、
患者さんにそれを言っても、理解できないのです。

それを本書では、「心の中に線を引く」と表現していますが、
非常にわかりやすく、そのままスーッと理解できるなあ、
と思ったのです。
 
あるいは「結界を張る」という言葉がでてきますが、
これも同じ意味ですが、これまたわかりやすい。

アニメ、漫画をよく読む人には、
直感的に理解できるはずです。
 
結界の中は安全。相手の魔法や力は、結界の中には及ばない。
結界の中は、安全地帯。それをイメージできると、
心が疲れている人は、(自分の心の安全地帯の中で)
ものすごく楽になれるのです。
 
多くの人は、他人の顔色をうかがい、
他人と自分を比べたりして、疲れていきます。ストレスを増やしていきます。

きちんと、
自分の心の「結界」ができていれば、他人が何を言おうが、
どう行動しようが、全く関係ないのです。
 
この「結界を張る」という心理テクニックは、
特にHSP(すごく敏感な人)にやっていただきたい。
結界を張れば、相手の言動に敏感なる必要もなくなります。

 
他人に依存する傾向が強い人も、
「心の中に線を引く」ことができれば、
相手と自分の関係を客観的に見られるようになる。
それは、かなり強力な武器になります。
 
「心の中に線を引く」「結界を張る」。
極めてシンプルでありながら、必殺技的な強烈な武器なのです。

 
“「わがまま」の練習”というメインタイトルが
「攻めてる」と思いました。

「わがまま」というのは、世間的には悪いこと、という認識。
それが、「わがまま」でもいい、
「わがまま」を練習しなさいというのですから、
逆説的です。
 
心理学や精神医学で「あるがまま」という言葉がよく使われます。
「あるがまま」でいいんだよ、と患者さんに言っても、
おそらくどうしていいかわからない。

もっと「わがまま」に自分を出していいんだよ、
自分らしくふるまっていいんだよ。と言ってあげると、
やはりスーッと理解できるでしょう。
 
心理学の本は、読み応えのある本は多いのですが、
読んだ後、具体的に何をすればいいのかが不明確な本が多い。

本書は、実にシンプルで、「TO DO」が明解。
表現や例えも、高校生や患者さんが十分にわかるレベルで書かれており、
理解もしやすいのです。
 
本書は
♯自己肯定感の低い人
♯他人に影響されやすい人
♯他人の言動を気にしすぎる人
♯自分は敏感、HSPかもと思う人
♯他人に依存する傾向が強い人

に、特に読んでいただきたい。
 
「心の中に線を引く」「結界を張る」だけで、
その直後から、あなたの気持ちが軽くなることは、間違いないでしょう。

この方法には、即効性があります。
 
『ふりまわされない自分をつくる
「わがまま」の練習 心の中に線を引けば全部うまくいく』
(谷地森久美子著、角川書店)

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