精神医学心の話

チャレンジャーは強い!

「将棋の中学生棋士、藤井聡太四段(14)が非公式戦の対局で、
 羽生善治三冠(46)に勝った」

というニュースが先日、流れていました。

藤井四段は昨年10月、史上最年少の14歳2カ月でプロ入りし、
注目を集めています。

このニュースをネットで読んたとき、

(羽生三冠も、さすがに14歳で、公式戦でもないし、
 本気ださなかったんじゃないの?)

と思いましたが、
実際に対戦の映像を、全くそうでないことがわかります。

途中から、形勢が不利になると、
羽生三冠の表情がガチで真剣になるのです。

本気で「やばいぞ」という感じで、必死で考えている。

結局、羽生三冠の持ち時間が先になくなり、
追われる展開となり、藤井四段に負けます。

終了後のインタビューも、
全く納得のいかない感じの羽生三冠。

真剣勝負をしていたことは、間違いありません。

藤井四段は、前のめりの体勢で、
ものすごい集中状態に入っているように見えました。
 
そして、勝負を楽しんでいるようにも。

チャレンジャーとチャンピオン。

チャンピオンの方が多くの経験と場数を踏んでいるので、
圧倒的に有利思えます。

しかし、心理的にはチャレンジャーの方が圧倒的に有利です。

チャンピオンは、「勝って当たり前」「勝って当然」。

もし負けるようなことがあると、
何を言われるかわからないし、批判、誹謗中傷も出るかもしれない。

しかし、チャレンジャーは、勝てば大金星と賞賛され、
負けても批判されることはありません。
 
つまり、チャンピオンは精神的に追い詰められた状態で戦い、
チャレンジャーはリラックスして、楽しみながら、
実力を100%、いやそれ以上、発揮できるのです。
 
フィギュアスケートの真央ちゃん引退の記事でも書きました。

チャレンジャーの頃の真央ちゃんは、
スケートを楽しみ、表情も生き生きとしていましたが、
世界を制覇した後の真央ちゃん、
大きなプレッシャーに苦しんでいたように見受けられます。

チャレンジャーは、一見不利なように見えて、
失うものがないのですから、精神的にはものすごく有利なのです。
 
その有利性を、私たちももっと、もっと活用すべきなのです。

何か新しいことにチャレンジするチャンスに直面しても、
「失敗したらどうしよう」とおそれをなして、挑戦しない人が多い。

これはもったいない話です。

チャレンジャーは失敗して当然。
ダメもとでチャンレンジすべきなのです。
 
チャレンジャーは、有利なのです!!

さらに、「楽しむ」ことができれば、成功確率はさらにアップします。

あなたも、もっと、もっと、
いろいろなことにチャレンジすべきなのでは、ないでしょうか?

チャレンジしないかぎり、
藤井四段のような、大番狂わせは起きません。
 

 
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