先日、北海須の美瑛に行った時、
ミシュラン1星レストランの『アスペルジュ』を訪れ
感動的な料理を味わいました。
「じゃがバターパンの驚愕!」
https://kabasawa3.com/blog/socialmedia/amazing_the_jaga_butter_pan
この『アスペルジュ』の料理。
他にもおいしい料理がたくさんありましたが、
私の記憶に残ったのは、
「びえい産アスパラガス茹で上げ」です。
茹でたて、熱々の極太アスパラガスを、
アスパラガスのソースでいただくという、
アスパラガスのおいしさを、とにかくストレートに味わえる一品。
こんな、極太アスパラガスを食べられることは、
まずないです。
素材のおいしさを活かした、
そして極太の大きなアスパラガスがドドーンと出てくるあたり、
北海道らしくていいのです。
この一皿、ただ「おいしい」だけではなく、
相当の苦労が隠されているようです。
実は、この時、富良野のある農家さんと
『アスペルジュ』を訪れていたのですが、
彼は実はアスパラも栽培していたのですが、
このアスパラを食べるなり、一言、言いました。
「今の時期は、アスパラの収穫は終わっているので、
この2Lサイズを美瑛、富良野あたりでは、
普通は手に入らない」
と言うのです。
おそらくは、特別にどこかの農家と契約して、
このレストラン専用に、遅く収穫できるアスパラを
特別に栽培しているのではないか、と言っていました。
美瑛、富良野地区のアスパラというのは、
めっちゃ、おいしいのですが、
その「おいしいアスパラ」をできるだけ長い期間、
お客さんに食べていただきたい、という思いが、
極太アスパラを確保する、ただならない努力
によって、支えられていたわけです。
誰でもできそうだが、誰にもできない。
極太のアスパラを茹でて出すだけなら誰でもできそうですが、
極上の極太アスパラの調達ということも含めると、
そう簡単にはできない努力が、見えないところで行われていた
ということ。
この『アスペルジュ』の料理は、
ほぼ全皿にサプライズがあります。
私は、国内、国外、たくさんのレストランを食べ歩いていますが、
素材の味を大切にしながら、
これだけサプライズのある皿を提供するレストラン
というのは、滅多にないものです。
それだけに、このお店での体験は、とても貴重であり、
気付きもたくさん得られたのです。
誰でもできそうだが、誰にもできない。
これは、非常に重要な成功法則だと思います。
私の『読んだら忘れない読書術』。
この本のアマゾンレビューに、
「このくらいの本は、誰にでも書ける」
というのがありました。
書けるものなら、書いてみろ、という話ですが、
普通の読者が「自分にも書けそう」と思うほど、
平易でわかりやすく書かれているということ。
それを達成するためには、実は膨大な時間と、
文章表現の努力があるのです。
誰でもできそうだが、誰にもできない。
どんな仕事をしていても、一つの目指す境地ではないかと思います。
そう簡単ではありませんが・・・。