【質問】
樺沢さんは、「悪口はいけない」と言いますが、悪口とは何ですか?
どういうものが悪口になるのか? 愚痴との違いは何でしょう?
(タカシさん、34歳、男性)
【回答】
悪口とは、ネガティブな感情を言葉に出すことです。
あるいは、ネガティブな言葉を話すことです。
悪口を言うだけで、
脳はネガティブな反応をとります。
免疫力も下げるし、良いことは何もありません。
事実と感情は別なので、事実を述べるのはいいと思います。
例えば、
「課長に叱られた(事実)。俺は悪くないのにバカヤロー(感情)」
「課長に叱られた」は、紛れもない事実です。
しかし、そこに「バカヤロー」「このやろー」「ちきしょー」
という感情が加わると、「悪口」です。
「愚痴」とは、辞書的な定義では、
「言ってもしかたがない事を、言っては嘆くこと」です。
つまり、建設的ではないので、全くお勧めしません。
私がお勧めしたいのは、「フィードバック」です。
失敗した事実を、感情をとりのぞき、
客観的にふりかえり、同じあやまちを繰り返さない。
「TO DO」と「対策」を導き出すということ。
課長に叱られた。
なぜ、自分は叱られたのだろう?
どの点が、課長の気にさわったのだろうか?
同じ失敗をしないためには、どうすればいいのか?
この失敗を挽回する方法はないのか?
明日一番で、課長に「改善策」を提案するのはどうだろう?
これが、フィードバック。
同じことがらを振り返っているのに、「悪口」とは全く逆。
ポジティブで自己成長の方向性を持っていることが
おわかりですね。
ですから、「悪口」を言っている暇があれば、
フィードバックすべきなのです。
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『学びを結果に変えるアウトプット大全』
(樺沢紫苑著、サンクチュアリ出版)