「生きる意味が見つからないので死にたいです」
と言う人が結構います。
私も患者さんから、直接、言われたこともありますが、
それ対してどう返答すればいいのか、
非常に難しい問題です。
「人間は自分の存在意義(世界そのもの)を知ることはできない。」
(哲学者、エマニュエル・カント)
「生きる意味はない」
「生きる意味は見つけられない」
という結論に達した哲学者や心理学が少なくない中、
「生きる意味」の重要性を主張した精神科医が
ヴィクトール・E・フランクル。
ユダヤ人のフランクルが、ナチスの強制収容所に収容され、
その過酷な体験をまとめた『夜と霧』(みすず書房)は、
世界的なベストセラーとなるとともに、
精神科医や心理カンセラーにとっは必読書とされています。
フランクルは
「人が自身の生の目的を発見することで心の悩みを解決する」
というロゴセラピーを提唱しています。
読書家の方には
『夜と霧』などフランクルの原著を読んでいただきたいのですが、
少々骨太で難しい。
そこで、アドラー心理学を物語風にわかりやすく解説した
『嫌われる勇気』の、フランクル版ともいえる
『君が生きる意味 人生を劇的に変えるフランクルの教え』
(松山淳著、ダイヤモンド社)
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をおすすめします。
「ボク」と「小さなおじさん」との対話を通して、
ユーモアと具体例をまじえながら、
わかりやすく「生きる意味」について学ぶことができます。
私が共感した一節を引用すると
生きるとは人生の問いに答えていくこと。
その問いに答える責任が、人間にはある。
人生からの問いかけに耳を澄ませ。
人生が期待していることを実行せよ。
そうすれば、人生に意味は満ちる。
どんな人生にも意味はある。
どんな時でも人生にイエスと言おう。
自分の人生の意味と使命を見いだした時、
人間の精神はもっとも高く引き上げられます。
「生きる意味」が見つからないと
迷ったとき、悩んだときに読むべき1冊。
『君が生きる意味 人生を劇的に変えるフランクルの教え』
(松山淳著、ダイヤモンド社)
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