書評/映画評

青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない ~パラレルワールド、というよりシャドーの生き直し

『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』を初日鑑賞。

パラレルワールドもの、というより、
解離性障害の心理を、うまくストーリーに活用した話
と考えたほうがよさそう。

思い出したくないものは、思い出せない。
本当に記憶に残っていない。というのが、解離性障害の心理。

今回は、主人公「咲太」が、周りから姿が見えなくなってしまう。

それは、パラレルワールド的な解釈もできるが、
心理学的には、
消えてしまいたいほどの「後悔」「恥ずかしさ」「自責の念」
の現れと考えられるのです。

生きられなかったのもう一人の自分。
ユング心理学では、それを「シャドー(影)」と呼ぴます。

パラレルワールドに迷い込んだ「咲太」。
その世界は、妹の「花楓」のイジメもなく、
「すべてがうまくいっている」世界だった!

人生のやりなおし。
言い換えれば、それは「生きられなかったのもう一つの人生」
「シャドー」を生きる話、と理解できるのです。

パラレルワールドに迷い込む話は、最近の映画だと山ほどありますが、
「シャドーを生き直す話」ととらえると、
俄然レアだし、俄然おもしろくなるのです。

さて、咲太は、
興味深いのは、咲太は「すべてがうまくいっている」世界で、
無難に、楽しく生きるのか。

それとも、
「妹」も「母親」も心が病んでしまった現実世界に戻るのか?

後者の選択は、現実の「受容」である。
「(家族の)メンタル疾患の受容」と言ってもいい。
困難の多い選択である。

どうなるかは、見てのお楽しみ。

ということで、
『青春ブタ』シリーズには、かなりディープな心理模様が描かれている。
ということで、テレビ版アニメ(全13話)を見たいなあ。

『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』樺沢の評価は
・・・・・・★★★★(4・3)

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