アカデミー賞10部門ノミネートの
『ブルータリスト』を見ました。
上映開始から終了までが、
3時間45分という、
ありえない上映時間にびびりましたが、
大丈夫です。安心してください。
休憩時間があります!!
インターミッションが15分あるので、
トイレも安心です。
映画を見た!
という、凄い満足感。
充実感に浸りました。
なせ3時間半を超える
長尺作品を撮ったのか・・・
は、映画を見た人には、わかるはずです。
結論から言うと、3時間35分が、
アッという間でした。
面白ければ、
時間が長くても気にならないのです。
これは、ある意味、挑戦でしょう。
ショート動画しか見ない(見られない人たち)、
YouTubeや映画を倍速で見る人たち。
「あなたたち、これ、最後まで見られる?」
金魚レベルの集中力しか持たない
現代人への挑戦状。
いや、テレビもなく、
「映画」が娯楽の主役だった時代への
原点回帰か。
第二次世界大戦下のホロコーストを生き延び、
アメリカへと渡ったハンガリー系ユダヤ人
建築家ラースロー・トートの
30年にわたる数奇な半生を描き出した作品。
主役のラースローを演じるのは、
エイドリアン・ブロディ。
彼が演じた、『戦場のピアニスト』(2002年)の
ホロコーストを生きぬいたユダヤ人ピアニスト
「シュビルマン」と、イメージが被ります。
ラースロー・トートは、
近代建築の先駆けてもいえる”天才”。
しかし、本物の天才は、
周囲から全く理解されません。
変人、偏屈、頑固、独善的。
協調性のない、
コミュニケーション下手。
私は天才ではありませんが、
見ていて、「自分のこと?」と思えてしまいます。
だから、ラースローに、強く共感します。
さらに、彼はユダヤ人ということで、
差別、偏見の目にさらされる。
プロテスタントが根強い
ペンシルベニア州では、なおさらです。
本作は、天才の苦悩、孤独を描いた作品
という見方が一つ。
もう一つは、
希望と絶望。
貧困と富裕。
人種差別と偏見。
人種とアイデンティティ。
アルコール、薬物依存症の問題。
アメリカが抱える、光と闇を詰め込んだ、
移民の国「アメリカ」の年代記(クロニクル)
と見ることができます!
ユダヤ系移民に限らない。
移民によって作られた国、アメリカ。
アメリカにおける移民がらみの
全ての問題(あるある)を、
ギューーッと詰め込んだ作品
(だから、3時間35分もの長尺になっている)
ともいえます。
そう考えると、
多くのアメリカ人の共感を得られそうな
作りになっているのです。
アカデミー賞10部門ノミネート、
アカデミー賞、最有力候補
というのも納得です。
NetflixやAmazon製作の大作映画が激増する昨今、
自宅のテレビやスマホで見るのは困難な作品。
(集中力保持の関係上)
映画館でないと、見られない作品が、
ドドーーーンと登場した。
そのインパクトは、大きいです。
映画とは、映画館という閉鎖空間で、
大スクリーンに映し出したものを見ること。
『ブルータリスト』は、
それを改めて意識させてくれる作品。
『ブルータリスト』樺沢の評価は・・・・・・ ★★★★☆(4・6)
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