先日、樺沢が出演した、
NHKEテレの「ニューベンゼミ テストの花道」。
珍しく、生で見ることができました。
この番組、おもしろい!
自分で言うのも何ですが、よくできています。
「勉強のノウハウ」というのは、こ難しくなりやすい。
それが、「笑い」を随所に入れながら、
中学生、高校生が見ても、
退屈させずに、集中力を維持させて、
最後まで見せる工夫があります。
それでいて、「勉強のノウハウ」がかなり本格的。
(まあ、私も監修に関わっているので当然ですが・・・)
実際の収録は、80~90分かけて撮っていますが、
30分に見事な編集でまとめられているのも、
毎回驚きです。
テレビ界の編集技術は、本当に凄いなあ、
と毎回、思います。
(元の収録風景を知っているだけに)
さて、テレビに出演した話をすると、
「樺沢さんは、テレビ収録で緊張しないのですか?」
という質問を受けます。
はい、緊張しません。
むしろ、楽しくてしようがないです。
ということで、今日は
「テレビで緊張しない方法」
をお伝えします。
1時間半ほどの収録時間。
アドリブ的なやりとりも要求されます。
しかし、私は全く緊張しません。
なぜならば、「与えられた役割を淡々とこなす」だけ
だからです。
私は、この番組では、精神科医として
「精神科医学、脳科学などの専門的な知識をわかりやすく伝える」専門家
の役割として出演しています。
つまり、アナウンサーのように、
滑舌よくペラペラとしゃべるということは、
誰も求めていないのです。
難しいことをわかりやすく解説する。
「ああ、そうかと」と腑に落ちた瞬間に、
出演者もテレビ局の人も、
そして何百万人のテレビ視聴者の方も、
「すごいな、この人」と思います。
最悪、言い間違えたり、滑舌が悪くなっても、
落ち着いて言い直せば、
うまく編集してくれるので何の心配もありません。
「専門的な知識」の部分については、
その日のテーマに合わせて、
30問くらいの想定問答集を作って、それを記憶しておけばいいだけ。
そうした準備によって、
「精神科医学、脳科学などの専門的な知識をわかりやすく伝える」
という自分の期待される役割、
私の目的は完璧に達成されるので、
不安な要素というのは皆無なのです。
あとは、本番を楽しむ以外にすることはありません。
このように、「自分に求められる役割」をきちんと理解して、
その「役割」をしっかりとこなすことだけにフォーカスすればいいのです。
「上手に話そう!」というのはやめた方がいい。
「上手に話す」のは、あなたの最終目的ではない。
あなたの役割ではないのです。
「目的」部分に関しては、本番どうこうというよりも、
準備段階でほぼ決まることなので、不安があるのなら、
準備を納得いくまで徹底して行うようにすればいいだけです。
「自分に与えられた目的を見極める」
「その目的を達成すべく、徹底して準備する」
この二点さえおさえれば、テレビ出演に限らず、
講演やプレゼンなど、緊張しやすい場面を乗り越えられるはずです。