書評/映画評

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。〜 ホラー映画史上最高興行収入記録を更新!

「IT」がやばい! チョーおもしろい!
やっばり、スティーブン・キングは凄い!!
  
これは、ホラー映画というよりも、
青春映画として見るべきだろう。
 
『スタンド・バイ・ミー』がかなり意識されているし、
アメリカ映画の学園もののワクワク感もある。

普通に見ればただのホラー映画かもしれないが、
人物の深層心理がものすごい精緻に描かれている。
思春期の様々な葛藤や怯えや自信のなさ。

いじめられっ子や自分に自信のない学校の「負け犬」たちが集まり、
「IT」と戦うというストーリーに、
ものすごくワクワクした。
そして彼らは、自分のトラウマを背負ってITと戦う。

見ればわかるが、ITはメタファーである。

何のメタファーかを書くとネタバレになるが、
その辺を感じ取れると、物凄く深い映画として楽しめる。

仲間と死体を探しに行く『スタンド・バイ・ミー』、
『キャリー』の生理の血のイメージや、
『ミザリー』の支配的母親(女性)像など、
キングの代表作を彷彿とさせる、セルフパロディのようなシーンが随所にあり、
その辺もキング・ファンにとってはたまらない演出となっている。
  
通過儀礼(イニシエーション)。父親殺し。母親殺し。
トラウマの克服。コンプレックスの克服。
 
心理学的なテーマもてんこ盛りである。

ホラー映画史上、興行収入No1というのもよくわかる。
本当に見逃さないでよかった。

『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』公式ページ
https://wwws.warnerbros.co.jp/itthemovie/

そろそろ上映終了です。

追伸

2017年の映画ベストテンを選考中。

とりあえず、今年、見た映画の数を数えたら、77本だった。
月6本平均。
今年は、映画が、結構見ましたね。



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