書評/映画評

モリーズ・ゲーム ~ 波乱万丈、怒涛の人生劇と父娘の和解

映画『モリーズ・ゲーム』、圧倒的な情報の洪水に脳が完全に麻痺する。

 

『ソーシャルネットワーク』の追体験。

『ソーシャルネットワーク』でアカデミー脚色賞を受賞した
脚本家アーロン・ソーキンの、初監督作品。

 

全米モーグルの五輪候補のトップアスリートから
ポーカールームの経営者への転身と転落。

 

彼女は、なぜそんな事になったのか?
サスペンス、法廷劇、心理ドラマでみない、
新しいスタイルで描いている。

 

彼女が、巨大な事件に巻き込まれていくわけだが、
その「記憶の混乱」というものが、
過去と現在を行き来する映画手法で興味深く描かれる。

 

これだけセリフの多い映画もあまりないと思うが、
それが『女神の見えざる手』『ゼロ・ダーク・サーティ』の
ジェシカ・チャステインが見事に演じきっている。

 

モーリの父親を演じるケビン・コスナーも良い味を出していた。
父娘関係も物語の重要なエッセンスになっている。

 

『フィールド・オブ・ドリームス』(1990年)で、
父親との和解を演じ注目俳優となったケビン・コスナーが、
今回は娘と和解する父親を演じている、のがミソ。

 

あまり映画を見ない人は、わけがわからないかもしれないが、
展開の速い映画が好きな人にはたまらない一本。

 

樺沢の評価 ★★★★☆

 

追伸

来週に入ると上映回数が著しく減る映画館も多いようなので、
早めに見ることをお勧めします。

 

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