書評/映画評

天才作家の妻 40年目の真実 ~相手の欠点を受け入れることができて本物の「愛」!?

昨日は贅沢に、昼間から映画鑑賞。
『天才作家の妻 40年目の真実』を見ました。

ノーベル賞を受賞する「作家」の物語、
そしてグレン・クローズがゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞した作品であり、
2月24日発表されるアカデミー賞で主演女優賞にノミネートされ、
その授賞が有力視されている、
ということで先入観なしで見られるよう
アカデミー賞発表前に見ることにしました。

正直、映画のタイトルでかなりネタバレしているので、
これ以上ストーリー的な部分を語ると映画がつまらなくなる可能性があるので、
テーマ的な部分を語ります。

ちなみに、原題は「THE WIFE」と極めてシンプル。
ストーリーの予想すらできないタイトルです。

『天才作家の妻』は、「夫婦とは何ぞや?」ということを、
鋭くついている良作です。

夫のノーベル賞の受賞をきっかけに、
長年の夫婦生活の「良い部分」と「悪い部分」が全て噴出してくるという・・・。

ノーベル賞を受賞する一流作家とその妻の物語というと、とても浮世離れした話のように思われますが、夫婦関係というのは、どこの家も、
そして日本でも欧米でも変わらないのか・・・と苦笑しながら見るのです。

グレン・クローズが、
「私はあなたの脱ぎ散らかした服を拾い集めるために結婚したわけじゃない」
というセリフに、それが見事に象徴されます。

そして、部屋をちらかして、いつも怒られている自分が、
そのままそこにオーパラップするのでした(笑)。

夫婦関係というのは、良い時もあれば、悪い時もある。
相手の長所もあれば、相手の欠点もあって、
それを受け入れる、容認する、我慢する、腹を立てるなど、
諸々の感情を持ちながら呑み込んでいくもの。

相手の欠点を受け入れることができて、本物の「愛」なのか・・・。
はたまた、積年の恨み面みが、風船が破裂するように、
爆発してしまうのか・・・。

タイトルの「40年目の真実」の「謎」部分もスリリングに展開しますが、
「夫婦関係」の行方。二人の関係は修復するのか、破綻するのかが、
さらにスリリングに思えました。

グレン・クローズの緩急のある演技も素晴らしい。
アカデミー賞有力も納得です。

いろいろな意味で、深ーーーい映画であり、
夫婦関係を考え直すきっかけになる映画。

樺沢紫苑の評価は・・・★★★★ (4・2)

追伸
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