書評/映画評

ライトハウスを見て ~人と一緒にいても孤独、そして、孤独は「孤毒」

珍しく、今日は昼から映画鑑賞。
日比谷シネマズシャンテにて『ライトハウス』。

絶海の孤島に残された、2人の灯台守。
新米の男は、外界から完全に遮断された世界で、
精神的に追い詰められていく・・・。

サスペンスなのか、ホラーなのか、心理劇なのか。
予告編を見ただけでは全く予想がつきません。
どんな展開になるのかも、わからない。
なので、予備情報なしで見た方がいいでしょう。

登場人物は二人だけ。
不安を煽る音の使い方。
モノクロで画面で、画角はほぼ正方形というのも異例。
最初から、最後まで、手に汗握る緊迫感に支配されます。

雪山に閉じ込めれた『シャイニング』の「孤島」版とも言えますが、
派手な映像もなく、舞台はほとんどが室内、
そして、灯台周辺に限らたシチュエーション。
それで、よくここまで作り込めたなと感心します。

孤独。社会からの遮断、隔絶がいかにメンタルに毒なのか。
そして、孤独とは一人でいることではない。
相手がいても、「つながり」や「安心」がなければ、
むしろ孤独感はつのる。

この映画の場合は、相手がいることで、むしろ不安と恐怖が増強してく、という。
つまり、「自分の味方になる人がいない」「助けを求められる人がいない」
というのが、ストレスの原因であり、不安と恐怖の原因、そのものである、
ということがよくわかるのです。

そして、恐怖や不安は、「外から来る」のか、
「自分の内面から来る」のか、ということも考えさせられます。

結局は両方なのですが、不安は「自分」で作りだし、
増幅させている部分が大きいこともわかります。

そんな、「孤独」「社会からの隔絶」「限界状況の心理」などを
シリアスに描ききった硬派な作品。
エンタメ性はないので、映画マニア向けです。

『ライトハウス』樺沢の評価は・・・・・・ ★★★★ (4・1)

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